2005年4月下旬


4/30(土)……コドモの行動も

▼帰宅しました(2005/05/02昼)。家を空けて何をやってたかというと、他人ハウスにて「鋼の錬金術師」アニメ版全話視聴なんてことをしてました。力の入った作りでなかなか面白かったです。禍々しめな描写もいっぱいあって刺激的だったし。ただ酒飲んでたので、途中何話分か寝てしまったので、その点はいずれ何らかの形で補完しようかなと思ってます。で、帰宅したのでとりあえず30日読んだ分の漫画感想追加。といっても出かける前に読んだエンジェル倶楽部1冊だけなんですが。あとOHP月極アンケートの4月分を締め切らせていただきました。

▼OHP月極アンケートの新テーマ。5月は5日がこどもの日ということで、安直ではありますが「こどもまんが」で行きます。「こども世界を描いた漫画」「こどもがメインを張ってる漫画」のオススメ作品にご投票ください。あと、今回はそういうのを期待される向きには申し訳ないのですが、エロ系のロリ・ショタ漫画はなしってことでお願いします。ちょっと趣旨が変わってきちゃうような気がしますんで。そっち方面は機会があったら別口でやることもあろうかと……。

▼4月分の「4コマ漫画」は、5月2日昼の時点で締め切り。カラスヤサトシ「愛読者ボイス選手権」が1位、海藍「トリコロ」が2位。小坂俊史「ハルコビヨリ」への投票コメントでもちょっと書いたのですが、作品単位でくくるアンケートだと、4コマ雑誌で広く活躍している人は「どれか一つ」というふうになりにくいので、意外と票が伸びないんだなと思いました。「4コマ作家」というくくりでの投票にしたら、たぶんそういう人はけっこう上位に来たんじゃないかと思いますが……。あと自分が4コマ誌をあんまり読んでないこともあり、ウチの利用者層と4コマ誌読者層ってあんまりかぶらないってのもあったかなあという気はします。

【雑誌】エンジェル倶楽部 6月号 エンジェル出版 B5平 [定期購読:Fujisan

 ドリルムラタ「チンコのケンサ Part.3」。学校の女性保険医と、その生徒の少年が肉体関係を持ち、だんだんラブラブになっていくという内容。女医センセイがおっとりした顔つきでけっこういい感じ。あと少年のほうに惹かれていって、はにかんだ様子を見せるところとかもかわいらしい。奴隷ジャッキー「へたれ魔女っ娘 クウちゃん く〜〜♥。(> <)。」は、読者をズバッと置き去りにしていくような、わけのわからないテンションの高さが味。なんとも表現しようのないヘンな漫画だが、こういう作品が今も脈々と載り続けてるってのは個人的にはうれしいですねえ。


4/29(金)……はたらくカッパーマトック

【雑誌】フラワーズ 6月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/7andyicon

 さいとうちほ「ブロンズの天使」が良いです。プーシキン夫人であるナターリアが、ロシア社交界でぶいぶいいわしているフランス人の美青年ジョルジュ・ダンテスによろめき中。なんともまあロマンチックでゴージャス。むせかえるような素敵オーラが充満してて、毎度感嘆させられます。西炯子「STAYラブリー 少年」は最終回。途中の展開は、個人的には迷走気味に感じられたが、ラストはきれいに締めくくった。でもやっぱ山王さんのキャラは最後までつかみづらく、スルリスルリとかわされているようなもどかしさはあった。

 岩本ナオの読切「青という言葉のない国から」。この人は良いですね。幼なじみの隣家のあんちゃんに恋している女の子が、彼に告白し続けるもそのたびに妹扱いでかわされて、切ない想いが募っていくのでした……という恋物語。岩本ナオのちょっと硬さのある線は、品が良いし、キャラの初々しさも十分感じられる。岩本ナオは次号から連載も持つらしい。期待してまっせ。あと今号では、巻頭のショート漫画で宇仁田ゆみ「メビウスさん」が掲載。

【雑誌】コーラス 6月号 集英社 B5平

 佐野未央子「君のいない楽園」が巻頭カラー。十萌ちゃんも高校3年生、すっかり八神くんとの恋愛生物へと育った。子供時代からずっとその成長を追っかけている作品だけに、「あー、そんなオトシゴロなのだなあ」としみじみさせられる。そのだつくし「Uターン」は3月号以来の再登場。都会でズタボロになって田舎に戻ってきたおねえちゃんが、地元で再スタートを切る。役場の上司のあんちゃんは食えない男だが、ちょっとイイ感じでもあり……ってな感じのコメディ。ゆるい雰囲気の中に恋心なんかもしっかりうめこんであって、リラックスしながら気持ち良く読める楽しい作品に仕上がっている。

【雑誌】メロディ 6月号 白泉社 B5平

 勝田文の読切「かわたれの街」がいいです。奥さんに見捨てられた料理教室のダメ男先生と、彼に想いを寄せるも相手にされない女子高生のお話。いちおうラブコメなんだけど、急ぐことなくあくまでのほほんのほほんとしている様子が見ててとても楽しい。あと今回は潮干狩りに行く話なんだけど、浜辺のシーンの見開きは特異だなと思った。なんだこの永谷園のお茶漬けに付いてるカードみたいな砂浜は。こののんびりさ加減は尋常じゃないです。魔夜峰央「パタリロ源氏物語!」はいつもながらの職人芸的うまさで隙なく面白い。

【単行本】「はたらくカッパ」 逆柱いみり 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]

 主にアワーズガールで連載された作品。就職面接に向かう途中、ひょんなことからカッパの潜水艦に拾われてそこで給仕係をやることになった女性の日々を、のたりのたりと描いていく。いちおうお話はあるものの、それに力点は置かれておらず、ゴチャゴチャした街の風景や奇怪な海の景色などを、いかにも楽しそうに描いていくのがメイン。逆柱いみりの描く事物は、おおむね異形だけどユーモラスでチャーミングで、見ているだけで幸せになれる。ちょうどいい具合にしっとりと吸いついてくるような皮膚感覚。最近の逆柱いみりはますます物語性を捨てて、奇矯な背景を描いていくことに専心していってるけど、個人的にはこの作品くらいのゆるやかな物語はあったほうが読みやすくて好きです。例えば歌い手の美声を楽しむにしても、脈絡のない発声だけというよりは、多少のメロディラインくらいはあったほうがいいってな感じですかね。

【単行本】「PLUTO」2巻 浦沢直樹 小学館 B6/B5 [bk1:通常版/豪華版][Amzn:通常版/豪華版

 物語的な大ヤマこそないものの、この巻もやっぱり面白い。情報を小出しにして読者を焦らしながら、一つ一つ真相に迫っていく様子にワクワクさせられるし、その話の進め方が抜群にうまい。「地上最大のロボット」というシンプルなお話を、よくここまで現代的に描き直せるものだとつくづく感心させられる。それにしてもアトムの容姿や性格づけは、本当によくできてるなと思う。ああいう人間に近い容姿になっているほうが、ロボットの向かう方向性としては自然だし、それでいながら元のアトムのイメージにもきちんとマッチしているところは大したもんです。ところで今回は豪華版のほうで買ったんだけど、マーブルチョコレートの箱とシールを付けるためだけにしては、パッケージがデカすぎるなあと思った。

【単行本】「針とオレンジ」 きづきあきら ぺんぎん書房 A5 [bk1][Amzn]

 同人誌で描いた作品を集めた短編集。このころから同人誌では追っかけてて、うまい人だなあと思っていたけど、今改めて読んでみてもやっぱりいい。強い甘さと苦さが同居するどこか官能的な物語は、切れ味鋭く、読む者の心に確かな爪痕を残す。巻頭の「YELLOW」は、その巧みさが際立つ作品。同じ部屋で暮らす弟のことを深く愛しつつも、その恋心をぐっと押さえつけながら日々を過ごす少女の物語。わざと弟の前で着替えをしてみたり、好きな食べものを作ってあげたりといったことをしてみるが、彼の心が自分に向かないことは分かっている。分かっているけれども恋せずにはいられない。そんな心理を非常に細やかに描写している。またラストシーンも、すごく小さな出来事なんだけど、少女の心のうちを美しく表現できててしみじみ良い。また、お互いに言葉の通じない日本人と中国人の女の子の恋物語である「針とオレンジ」も、人恋しさがしみ渡る佳作。「春にして君を想う」の、官能的でちょっとサディスティックな女性心理の描写もグッとくるものがあった。やっぱり好きですなあ。

【収録作品】「YELLOW」「Childfood's End」「まほうのめがね」「春にして君を想う」「バライロ ノ アシタ」「針とオレンジ」「死の聲」「たのしいなつやすみ」


4/28(木)……バイオレンスジャックALIVE

▼アニメ新番組「トリニティ・ブラッド」。アルマゲドンで文明が滅んだ未来社会を舞台に、人間と吸血鬼、そして吸血鬼の血を吸う吸血鬼の戦いを描いていくという感じ。ASUKA連載作品だけあって、主人公はヒョロリとした感じの神父のあんちゃん。作画はきちんとしててソツのない出来だったが、すごい面白いってほどでもないかなあ……。個人的には戦闘シーンのアクションに、もう少し独自色やハッタリが欲しかったかなという感じ。

▼未読物
【雑誌】フラワーズ 6月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/7andyicon
【雑誌】コーラス 6月号 集英社 B5平
【雑誌】メロディ 6月号 白泉社 B5平
【雑誌】エンジェル倶楽部 6月号 エンジェル出版 B5平 [定期購読:Fujisan

【単行本】「まじかるストロベリィ」1巻 まつもと剛志 白泉社 A5 [bk1][Amzn]

 いやー、なごみますなあ。魔法の苺の鉢植えから出てきた妖精の女の子・いちこと、その御主人様である植物マニアの大学生・日下部の、ほのぼのとした日常を描いていくという4コマ。いちこは妖精だけどまるっきりこどもで、日下部に対して無邪気に甘えてくる。そのこどもっぷりが見ててなんとも微笑ましい。肩の力が抜けた絵柄もええ感じで、ほのぼのした内容と相まって、ほにゃーっと脱力しまくり。途中から登場する、日下部の後輩の女の子・ヒナちゃんも、天然ボケののんびりした娘さんでこちらも見ててなごむ。力を抜いた絵が、さらりとしていながらかわいいのはお得。アニマルのプレゼントコーナーに掲載されていた、脱力系の2コマ漫画もお話のあいまあいまに収録されてるけど、これがまた味があって良い。登場人物たちのやってることはテキトーだけど、かわいいからいっかーと素直に思える。4コマ漫画はあまり読むほうじゃないけど、これは良いなあと思いつつ毎回見てます。そういえば、いちこが1巻の時点ではまだあんまりにゃんにゃん攻撃(にゃんにゃんいいながら日下部に甘えるという攻撃)をしていないのは今から考えるとちょっと意外。

【雑誌】別冊ヤングマガジン 5/20 No.9 講談社 B5中

 今号はやけに分厚いなあ。中綴じなのに500ページ以上ある。内容的には若手の作品がゴチャッと詰め込まれており、本当に混沌とした誌面。「これはアタリだ!」ってな作品は少ないものの、こういう誌面作り自体は好きです。掲載作品の中では、中原サボテン「彼女パンツ」が良かった。好きな人の下着を盗まずにはいられなくなってしまった少年少女の恋物語。二人とも行動がテンパってて面白い。絵柄は荒削りだが、女の子はわりとかわいいし、こなれてくるとけっこう良くなりそうなタイプ。あとこちらは新人じゃないけど、記伊孝「犯罪交渉人 峰岸英太郎」はカルト教団交渉編がクライマックスを迎えつつある。英太郎がどんな交渉術を見せるのか楽しみ。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 5/12+19 No.22+23 秋田書店 B5平

 作:森高夕次+画:松島幸太朗「ショー★バン」。次期キャプテンにショーバンを指名するという魔性の選択に心揺れる清田さん。正気の沙汰とは思えないが、そういうことをしでかしてしまいたくなる気持ちも分からないではない。ダルビッシュを主将にした東北高校みたいな感じか。脚本:田畑由秋+画:余湖裕輝「アクメツ」。今回はまたエグいことをやってきましたなあ。政治家先生たちがちょっとカワイソウ。あと作:堀雅人+画:三三「フリオチ」にまたもやホリエモン系キャラが。ありとあらゆる漫画雑誌で見かけるような気がする。

【雑誌】ヤングサンデー 5/12+19 No.22+23 小学館 B5中

 吉田聡の読切「もっとヨロシク!」は、かつてのヒット作「ちょっとヨロシク!」のメンツのその後を描いた作品。手慣れてて楽しく読めはするけど、20年近く前の少年サンデー連載作品を、今ここでやらんでもなあという気は正直します。

【雑誌】ビジネスジャンプ 5/15 No.11 集英社 B5中

 釋英勝「モンキーピープル」が新連載。南国からやってきた未知の食肉コオロギが人間を襲う……といった内容になりそう。虫がガジガジやってくる、怖めな内容になるのかな。この手の虫ネタは怖いモノ見たさでけっこう好きではあります。山花典之「オレンジ屋根の小さな家」。ずいぶんラブコメ展開になってきて良い具合。山花典之の描く女性はしっかりかわいいし。作:金成陽三郎+画:山口譲司「民族学者 八雲樹」は最終回。今後は増刊などで続くとのこと。

【雑誌】コミックバンチ 5/13+20 No.22+23 新潮社 B5中

 永井豪「新バイオレンスジャック」がスタート。ここ最近ヒット作がなく、晩節汚しまくりな感のある永井豪だけど、こういう企画をほいほいやっちゃうあたりは、なんだかこの人らしいなあとか思います。でも今の永井豪だと、「ハレンチ黄門マン遊記」とか「吸血温泉にようこそ」「ランボーセンセー」みたいな、スカッと突き抜けた愛すべき駄作路線を狙ったほうが良いのでは……という気はしないでもない。最近の作品はちょっと中途半端なのが多いような。坂本タクマ「屈辱er大河原上」。マネージャー女史と二人っきりで野球観戦する大河原上。いつの間にやら、女人にからめとられてしまっている大河原氏の近況にもらい屈辱を感じた。

【雑誌】阿ウン 6月号 ヒット出版社 B5平 [定期購読:7andyicon/Fujisan

 師走の翁「シャイ娘。外伝 VI来襲」。シャイ娘。の面々がそれぞれがっぷり犯されまくっている中、いよいよ吉業がスーパーサイヤ人化。そろそろ終幕は近いかな。今回もエロシーンはふんだんで、しっかり使える。真海「スカイハイ」。学校一の美人女史と主人公が、夏休みの屋上でエロい行為に耽るというお話。ツンデレとはちっと違うかもしれないけど、女の子がけっこうカワイイし、エロ度も濃厚でなかなか。この人のからみつくようなエロ描写はなかなか良いと思います。高岡基文「ROOM MATE」。今回も仰山な巨乳っぷり。最新単行本が6月25日発売予定とのこと。

【雑誌】快楽天 6月号 ワニマガジン B5中

 いぬぶろ「いぬみみずかん」。今回もいぬみみ娘さんがかわいいなあ。10ページしかないけど、この作品にしてはページ数は多いほう。このぺースでやっていくと単行本はいつの日になるものやら……。愛澤鉄夫「いもうともの。」は、タイトルどおり妹モノ。華やかな絵柄で妹さんがしっかりキュートに描けております。恩田チロ「MY SWEET DANDY」。ワンマンぶりの度が過ぎて部下たちに見放された社長のおっさんと、彼とつき合っている若い女の子のエロ話。この人の絵柄はなかなか艶っぽい。といくにうるんだ目の描き方がソソられる。しっとり柔らかそうな女体の描き方もねっちょりしててグッド。 上連雀三平「やまとなでシコ」。ページ数はすくないけどいつもどおりイカれた世界をいけしゃあしゃあと。「尿は一日一時間まで」というセリフが良いですね。あと今号では、マーシーラビットがカラー6ページを描いている。なんか久しぶりに見たような。

【雑誌】COMICパピポ 6月号 フランス書院 B5中

 巻頭カラー、りゅうき夕海「くらやみポルノ」は、胸でするひとりエッチに悶々ととしすぎて町中露出行為に及んでしまった欲求不満な女の子のお話。胸の量感がたっぷりでむんむんエロいです。うろたん「Newmanoid CAM」は今回もエッチで良かった。スコット先輩の目の前でキャムがよってたかって濃密に犯される。萌え系な絵のわりに、おくちやらおちんちんやら汁の描写がねっとりしてるのがたまらん感じです。単行本は6月下旬にようやく発売。ものすごく時間が空いた不定期連載なので、まとめて読むと最初のほうと最近のほうで、相当絵が変わっていそう。

【雑誌】キャンドール 6/11 Vol.17 実業之日本社 B5中

 中田ゆみ、法田恵、井荻寿一、みずきひとし、琴の若子……と、相変わらず安定感あるメンツがならんだ手堅い誌面。その中で、今回はむつきつとむ「小あくま天使桃色系」が良かった。主人公の勝つやと一緒に住んでいる、かつての憧れの女性の娘・水穂が勝つやをだいぶ意識するようになる。その様子が妹モノ的な萌えであるのと、それにヤキモチを焼いている明日香の様子がこれまたよい。小石川ふに「真昼の星は見えない」は、地味系なめがねっ娘さんがなかなかかわいい。彼女がニャスコ町田店に勤務してるというあたりが、町田住民である自分としては見逃せなかったというのもある。でも町田には確かジャスコはなかったはず(いちおうホームページでは確認した)。蒔野靖弘は、牧野靖弘からペンネームをマイナーチェンジ。


4/27(水)……火葬現実

▼28日売り
【雑誌】快楽天 6月号 ワニマガジン B5中
【雑誌】COMICパピポ 6月号 フランス書院 B5中
【雑誌】キャンドール 6/11 Vol.17 実業之日本社 B5中
▼30日売り
【雑誌】ポプリクラブ 6月号 晋遊舎 B5中

【雑誌】週刊少年サンデー 5/11+18 No.22+23 小学館 B5平

 あだち充の新連載「クロスゲーム」がスタート。スポーツ用品店の息子である少年と、近所のバッティングセンターの娘さん4人によるラブコメ+野球漫画って感じでしょうか。まあさすがベテランだけあってこなれた出だし。今の読者さんにどこまで受けますかね。酒井ようへい「東遊記」は最終回。少年漫画らしいコミカルな絵柄で熱血してはいたが、いまいち独自の魅力には乏しかった。

【雑誌】週刊少年マガジン 5/11+18 No.22+23 講談社 B5平

 久米田康治がマガジンに移籍。新連載「さよなら絶望先生」がスタート。すべてにおいてネガティヴなモノの見方をする学校教師、通称:絶望先生とその生徒たちが繰り広げる重箱の隅つっつき系ギャグ漫画。持ち味自体はやはり久米田康治な感じで、「かってに改蔵」とかと同様の調子。作品の今後の展開、それからサンデーと比べると大ざっぱな作品の多いマガジンの中で久米田康治の小技の利いたギャグがどれだけのしていけるか、注目していきたいところ。瀬尾公治「涼風」。なんだか思いもよらず陸上方面でお話がスケールアップしてきたな。何ほざいてるんだかこのにーちゃんは……。あと今号には、永吉たける「スミレ17歳!!」がまたしても掲載。ヘンなおっさんが操る等身大女子高生腹話術人形・スミレの活躍を描くドタバタギャグ。後ろにおっさんがいることは皆承知しつつも、学園生活は普通に送っているシュールさを面白おかしく描いた作品。ネタがなかなかユニークで、テンポも良くけっこう面白い。

【雑誌】ヤングジャンプ 5/19 No.22+23 集英社 B5中

 井上雄彦「REAL」が掲載。相変わらず野宮のいい男ぶりが清々しい。ふなつ一輝「華麗なる食卓」。フルーツカレー編。バナナが突き上げてきて、審査員のねえちゃん悶絶。メロンとマンゴーの描き方もなんとなくエロっちい。くだらねーけど笑ってしまった。

【雑誌】スーパージャンプ 5/11 No.20 集英社 B5中

 村上もとか「JIN〜仁〜」の新章が開始。吉原の遊女である野風がとある大名に身請けされることが決まるも、南方に想いを寄せる野風は未練を残し、それを見て南方の助手を勤めてきた咲も心穏やかならずといった風情。いつもながら安定感のある筆致で手堅く読ませる。作:早川光+画:橋本孤蔵「きららの仕事」。坂巻vs.神原の試合が延々続いてるけど、それにしてもこいつら寿司バトルのために、何匹魚を持ってきてるんだ……。しかも最高の素材ばかり。もし勝負がここまで長引かなかったら使わなかったはずのものなのに。しかも最高級の素材を使って握るのはせいぜい10カンくらいだし。もったいなや。あと審査員もそろそろお腹いっぱいになるころでは。

【雑誌】モーニング 5/12+19 No.22+23 講談社 B5中

 きたがわ翔がモーニングに登場。本格刑事ドラマ「刑事が一匹…」を連載開始。平凡なマイホームパパが警察に別件逮捕され、強引な刑事によって殺人事件の犯人とみなされるが……。刑事のほうは予断で人を犯人と決めつけているように見え、どっちが悪玉でどっちが善玉か判然としない状態。まあツカミとしては興味を引くし良いんじゃないでしょうか。きたがわ翔は作画に比べてストーリーは弱い人なんで、講談社らしく編集者がガチガチに方針固めていっちゃったほうが、もしかしたら面白い作品描いてくるかもなーという気はした。

 三田紀房「ドラゴン桜」はドラマ化決定。7月よりTBS系列にて連続ドラマとなる模様。まあ自分は見ないとは思いますが……。渡辺竜也「キャップをかぶった男」は第16回MANGA OPENのかわぐちかいじ賞受賞作。軟弱なサッカー部の中で、一人だけ熱血していた少年が、不思議な男と出会って自分に秘められた可能性に気づく。青臭い青春模様を正面から描いた作風は真剣味が感じられる。作画のほうもまだ荒削りながらしっかり描き込もうという意欲が見受けられ、自分としては好感を持ちました。

【雑誌】電撃コミックガオ! 6月号 メディアワークス/角川書店 B5平

 PEACH-PIT「DearS」は新キャラ登場で、物語も大きく動いている状態。ここまででいっぺん大ヤマがあったけど、今回のほうがヤマとしては大きめかな。B.たろう「初恋果実」。人間の恋を結ぶ天使が、自分も人間に生まれ変わって恋をしてみようと思い立つ……という読切。短いけれども天使の二人の様子がかわいらしく読後感良好。濱元隆輔「アルティメットガール」。くっきりしているような淡いような独特の輪郭線の作画が面白く、お話のほうも相変わらず馬鹿馬鹿しくて良い。戦闘シーンの演出はもっとベタベタでも良いかなあとは思いますが。

【雑誌】クッキー 6月号 集英社 B5平

 東村アキコ「きせかえユカちゃん」は今号も抜かりなく面白うございました。単行本は買おうかなあと思いつついまだ買ってませんが。水沢めぐみ「キラキラ100% 〜隠し味80%〜」は前後編の読切で、今回は前編40Pが掲載。料理なんかしたことはないけど、彼氏に手作りお弁当を作ってあげる羽目になってしまった女の子が、下手なりになんとか頑張ってみる……というドタバタストーリー。初々しくて楽しいけど、料理を作りに家にやってきた彼女のエプロン姿にやおら欲情して乳を揉んだりし始める彼氏はどうかと思った。ストーリー的にも、それまで微笑ましかったのにいきなり淫猥なるモノが入ってきたような気がして、個人的にはちょっと余分な感じがした。ところで、80%もあったらそれは隠し味ではないのでは。

【雑誌】Angel Share VOL.01 司書房 B5中

 新創刊のエロ漫画雑誌。表紙には「純愛応援コミック」「女流作家陣があなたに教える恋の必勝法」といった文字が踊っているが、これは要するに「女流作家で固めた純愛系のエロ漫画誌」というコンセプトでええんかな。既存雑誌でいうと、ポプリクラブやばんがいちに近い路線か。内容的には甘くてソフトながら、そこそこエロもやっているという作品が多めで、口当たりは良い。エロ漫画初心者でもわりと読みやすいのでは。ただ下に記したとおり、再録雑誌かなあこれ。

 で、この雑誌の柱的存在がBENNY’Sと井ノ本リカ子のおなじみのコンビ。この二人はともにふっくら柔らかい絵柄で甘い包容力のあるエロ漫画を描いていて、非常に安定した存在。BENNY’S「恋のナメクジ」はぶかぶかの学ランを着た女の子がかわいく、井ノ本リカ子「Toys room」は幼なじみの姉貴分、弟分的な二人の切ない恋物語。新作なのかどうかはよく分からなかった。カラーをモノクロに落としたっぽいページが両方とも何ページかあるので、もしかしたらアンソロジーかなんかからの再録かなあとも思ったのだけど。司書房は再録雑誌よく出すし。稲場晃次「続々・極楽商売」は、「続々」というくらいだからたぶん再録だと思う。自分日記で検索してみたらコミックオルカ2001年10月号に「続・極楽商売」が掲載されているほか、ドルフィン2000年10月号にも「極楽商売」が掲載。このほかでは、花妻見枝豆丸、きりがくれたかやあたりが好みかな。

【執筆陣】BENNY’S、井ノ本リカ子、ばにー浦沢、由河浅巳、稲場晃次、白駒らい、みかみ北都、花妻見枝豆丸、北野うらら、きりがくれたかや、香月りお、Nene、鈴木リサ

【雑誌】コミックミニモン 6月号 東京三世社 A5中

 ねんど。「ジュッパチャップス」、たまちゆき「森の中の少女」、ほしのふうた「霧の童話」あたりが良いです。ここらへんはこの雑誌の安定株。あと八重田なぐもの外人女教師さん凌辱漫画「肉便器先生エネま!」は、タイトルがくだらなくて良いなと思いました。内容のほうも汁気十分でなかなか押しが強い。

【雑誌】COMIC夢雅 6月号 オークラ出版 B5平

 亜風紀代「秋葉原火葬場少女帯」は、25日の日記でも書いたとおり、やっぱりあびゅうきょだなあ。お話のほうは、巨大な火葬場町としてリニューアルした秋葉原で、自殺するために集まってきた絶望男性から精液を回収するザーメンンハンターをやっている少女を描いていくというもの。エロ漫画向けに、絵柄をパースを強烈に利かしたものにいじってある。けっこう派手に汁もぶちかましているし、クセはあるものの独自のエロさは醸し出している。またちょくちょく登場していただきたいものです。

 Cuvie「母子相思相愛相姦」。タイトルどおり、ラブラブな母と息子が一日中やりまくってしまうという内容。この人は本当に最近コンスタントに、きっちり使えてラブラブ風味も押さえた作品を描いてくる。お母さんもなかなかかわいらしく、かつエッチに描けているし、お話としても楽しい。ええ仕事してますなあ。上乃龍也「喘ぎたい…」。この人はつやつやした張りのある作画が持ち味。女の子のほっぺたのつるんとした感じとか、フレッシュな感触があってけっこう好き。このほかでは中海義影「淫乳ブルマ」の仰山な巨乳っぷり、吉田ふらわ「元気になる素。」のしんなりとしてボリューム感もある作風が良かった。あと氏賀Y太「デスパンダ」も、続きモノで残虐かつ楽しい独自のテイストを発揮中。これは今後どういう展開になっていくかが楽しみ。


4/26(火)……さよなら山岳

▼アニメ「創聖のアクエリオン」。どんどんバカっぽくなっきてて楽しい。一見マジメそうに見えるけど、実はバカロボットアニメだったのですなあ。お話のほうはわけわからんちんだが、はっちゃけてていい。「交響詩篇エウレカセブン」は2話めも作画が気合い入ってた。これがどこまでもつかは、皆気になるところでしょうな。「キングゲイナー」のときも終盤はかなり作画が崩れたしねー。

▼未読物
【雑誌】クッキー 6月号 集英社 B5平
【単行本】「はたらくカッパ」 逆柱いみり 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「猿王」 仲能健児 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「魔幻戦記 サイバー桃太郎」 山口貴由 リイド社 B6 [bk1][Amzn]

【単行本】「岳 みんなの山」1巻 石塚真一 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 これはオススメ。新人の初単行本、しかも掲載誌がビッグコミックオリジナルの増刊号ということであまり知名度は高くないかもしれないが、すごくしっかりと描かれた良作。ジャンルとしては山岳モノで、主人公は日本アルプスの山あいに住みつき、ボランティアで遭難者の救助などを行っている男・島崎三歩。彼の目を通して、山に登る人たちそれぞれのドラマ、自然の厳しさ、山の素晴らしさを描写していく。

 山岳モノの場合、まず大事になってくるのが自然描写。これについては、石塚真一は高いレベルでクリアしている。雪だけが空中に張り出した雪庇、深いクレバス、絶望的な断崖など、山でなければ見られないような自然条件を分かりやすく描いてて臨場感がある。また登山や救出時のアクションもリアル。転落して大けがした人を背負って岩壁を登る最中、けが人が息絶えその重みが三歩の背中にズシンとのしかかってくるシーンとか、「ああ、こういうことが起こるのも山なんだ」ってことが、しみじみ伝わってくる。

 山に関わる人々のドラマも印象的。山で人は素晴らしい体験もするが、ときには大けがをしたり、死ぬことだってある。残される人たちだっている。それを通じて人は何を思うか、三歩はそれをどう見るかといったことを、一つひとつ丁寧に描いている。山では人は本当にあっけなく死ぬ。自然から見れば本当にちっぽけなことでしかない。でもそれが当人や周囲の人々にとってはどれだけ重いことであるのか。その対比をきちんと描き出している。重い死を描く一方で、山を登ることや人間の素晴らしさも同時に語っていく。その熟練味さえ感じさせる構成力は大したもの。

 作画も良い。新人ながら非常に落ち着いたタッチ。登場人物たちの表情もイキイキ描けていて魅力的。とくに三歩の普段はゆったりとして、時に毅然とした表情を見せる顔は、安心感をもたらす雰囲気がある。こういう新人とは思えないような安定感を備えた新人がポッと出てくるのは、ビッグコミック系、というか小学館ならではだなあと思う。初単行本ながら本当に隙がない。

【雑誌】アックス Vol.44 青林工藝舎 A5平 [bk1][Amzn]

 単行本「はたらくカッパ」が出たということもあり、今号では逆柱いみりを特集。インタビューも掲載されているが、その中でアワーズガールをメジャー誌扱いしてたところがちょっと笑ってしまった。まあ確かにアックスと比べればそうかもしれないけど……。清水おさむ「JuKu」。なんか清水おさむ自身の自伝漫画的展開になってきているけど、絵がむちゃくちゃに濃くて異様なムードが漂いまくりんぐ。普通に自伝っぽくいくのか、それともぶっ飛び展開になるのか全然予想がつかないなー。まあ自伝であっても十分ぶっ飛んではいますが。藤枝奈己絵「変わってるから困ってる」は3回め。絵柄は軽めでどっちかってーとかわいいほうなのに、やっていることはいつも妙で面白い。今回も主人公の女の子が変態オヤジに身体をぺろぺろ舐められたりとかしてるし。そろそろこの人の単行本出ないかなあ。

 あと今号にはアックスマンガ新人賞の選考結果発表があり、斎藤裕之介「サメ叩き」、田中六大「返却日」、ひろせべに「ニックと再会」が掲載されている。それぞれ見るべきところはあるが、「いかにもアックスっぽい」雰囲気のものばかりで意外性はなかった。最終選考作品の中には、コミティアでときどき同人誌を買っていた大西あや(すこやかな大西)の名前も。

【雑誌】月刊IKKI 6月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/7andyicon

 巻頭カラーは菊池直恵「鉄子の旅」。もちろん横見さんの日本全線全駅下車達成をレポートするため。鉄子史上最大のイベントだったが、今後はまたいつもどおり行きそうな感じ。たくまる圭「アカシヤの星」は最終回。この作品はたくまる圭のフレッシュな魅力があんまり出てなくて、いまいち低調だったなーという印象。

 オノ・ナツメの読切「もやし夫婦」は、近所では仲が悪いのかもとうわさされているけれど、実はしっかり仲の良い老夫婦のお話。すごく身体が細い、枯れた老夫婦の姿をとてもチャーミングに描いた微笑ましい作品。短いながらもオノ・ナツメらしい優しい味が出ていて良かったと思う。イシデ電「月光値千金」。こちらも老夫婦のお話ですな。おばあちゃんにものすごくなついていて、寝たきりなおじいちゃんに嫉妬しているお孫さんが、とあることをきっかけに二人の今まで知らなかった結びつきを知る。丁寧に描き込んでいてなかなか。途中のファンタジー風味な展開も見てて気持ち良かった。

 あと今号には別冊付録で、作:中島かずき+画:望アキラ「阿修羅城の瞳」の小冊子がついてるけど、これはいまいちかなあ。ていうか別に無理に小冊子にしないで本誌に収録しちゃえばいいのに。最近は、保管が面倒くさいので小冊子ちょっと嫌だなーと思うようになってきた。

【雑誌】少年エース 6月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社

 エヴァ漫画3本立て。「碇シンジ育成計画」の漫画版(画:高橋脩)が連載スタートしたのに加え、林ふみの「鋼鉄のガールフレンド2nd」の読切、連載の貞本義行「新世紀エヴァンゲリオン」が掲載。まだまだエヴァを引っ張るんですなあ。作:F&C・FC01+画:児玉樹「Canvas2」は巻中カラーで、今回も楽しくラブコメしている。アニメ化企画も進行中とのこと。作:滝本竜彦+画:大岩ケンヂ「NHKにようこそ!」。岬ちゃんがどんどんアブない人化しつつある。佐藤よりも、むしろ岬ちゃん側のほうが執着は強い。こちらもいろいろドタバタしてて面白い。あと介錯「神無月の巫女」は最終回でした。

【雑誌】ガンダムエース 6月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社

 最近はいまいち面白くないですのう。安彦良和「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の「シャア・セイラ編」も、一定の興味はあるんだけど、展開としては地味だし。まあ自分があんまりゼータ以降はちょぼちょぼしか見てないってのもあるんでしょうが。

【雑誌】コミックガム 6月号 ワニブックス B5平 [定期購読:7andyicon

 イマイヒヅル「ぱりあんの園」は、華やかかつサービスもたっぷりに、もりもりガールズラブなことしていてけっこう楽しい。今回はメチャ強柔道娘・ぼたんの妹、芍薬も登場してさらに賑やかに。桑田乃梨子「豪放ライラック」も、毎度まったりお気楽に読める。宗我部としのり「あまえないでよっ!!」のアニメ版(7月放映開始@AT-X)は、キャラデザとかを見る限りでは悪くなさげ。AT-X以外でも放映してほしいところだけど……。

【雑誌】イブニング 5/10 No.10 講談社 B5中

 川畑聡一郎「S60チルドレン」が面白い。今回は晶の彼女である光子に、その幼なじみで2歳上の少年がモーションをかけてきて晶が焦る……という内容。子供ながらも恋愛における駆け引きはしっかりしてて、その間に生じる計算、打算その他もろもろをつぶさに描いていて読ませる。シンプルながら、ときどきアンニュイなものを感じさせる絵柄もユニーク。面白い才能です。あと今号から、中川いさみの4コマ「サラリーマンブラザーズ」が始まっている。

【雑誌】ヤングチャンピオン 5/10 No.10 秋田書店 B5中

 道家大輔「電車男」。この電車男は他バージョンと比べてヘタレ度が高めかも。あとネットユーザーくささは感じる。5月20日に単行本1巻が、チャンピオンREDの渡辺航版と同時発売。

【雑誌】漫画サンデー 5/10+17 No.18 実業之日本社 B5中

 若林健次「ショーバイの星」は、4号連続の短期集中連載。飲食店の経営改善を指導する、立て直し屋コンビの活躍を描くという内容。まあ普通に手堅そう。画:松森正+作:ひじかた憂峰「湯けむりスナイバーPART II」。PART Iの終盤のほうもそうだったが、最近では源さんはすっかり脇役状態で、女性陣のほうがメイン。源さんを巡る恋の行方はいかに、といった話がずっと展開中。実はラブコメチックといえるかも。


4/25(月)……イケとるやかん

▼うー、今月の個人的注目単行本であった石塚真一「岳 みんなの山」[bk1][Amzn]が売ってない……。これはとても良い作品なので早いとこ紹介したかったら、書店で現物をゲットしてきて早めに感想書きたかったんだけど。5〜6店回って見つからなかったのでbk1で注文しましたが、感想書けるのは明日以降になると思います。

▼OHP月極アンケート4月分「4コマ漫画 200504版」の締切が近づきつつあります。「まだまだ入れてやるぜ!」という方がいらっしゃいましたら、一つよろしくお願いします。 それにしても時間はどんどん過ぎる。1カ月なんてあっという間ですなー。

▼27日売り
【雑誌】コミックミニモン 6月号 東京三世社 A5中
【雑誌】COMIC夢雅 6月号 オークラ出版 B5平
【単行本・エッセイ】「なめこインサマー」 吉田戦車 B6 [Amzn]

 夢雅6月号には亜風紀代(あかぜ・きだい)という人の「秋葉原火葬場少女帯」という作品が掲載されてたけど、コレ、あびゅうきょじゃん……。だいぶエロ向けに絵柄はいじっているものの、この絵はほかの人では描けないから間違いようもない。意外なところに出てくるなあ。ちょっとびっくりした。

【雑誌】アフタヌーン 6月号 講談社 B5平

 木尾士目「げんしけん」。今回はげんしけんの中でもウザさNo.1のヘンな人・朽木くんの報われない姿を描く。大野さん、荻上さんの女性二人にいやがられててかわいそう。まあおおむね自業自得なんだけど。笹原とかが引退したら、彼の出現頻度も上がるのかなあ。そしたら激しくウザそうだ。田中ユキ「神社のススメ」は、里見と真鍋さんの仲がずいぶん親密になっててラブコメ度がますます高まり中。なんだかほのぼのしてて楽しい。ところでちょっと気になったんだけど、田中ユキって食べ物描くの苦手なのかな。今回出てきた食べ物はどれもおいしそうでなかった。

 平本アキラ「俺と悪魔のブルーズ」は、今回も禍々しいオーラが出まくっててカッコイイ。出てくるキャラクターがみな狂的で、誰がマトモで誰がそうでないのか、だんだん分からなくなってくる。主役のRJが出てこなくてもガッツリ読ませる。四季賞春のコンテストで対象を受賞した高嶋洋平「どぼり」は、地方の海辺の学校でさかんに行われている、海底まで潜って底に沈んだボールを拾ってくる遊びにのめりこむ少年の姿を描いた作品。身の危険をおかしてまで一直線に、行けるところまで突き進んでいく狂おしい姿を、緊迫感たっぷりに描いている。真面目に作品のテーマを突き詰めていく姿勢は好感が持てるし、読者を引っ張っていく力もあると思う。ただ審査員の選評にもあった通り、ページ数はもう少し欲しかったかも。ラストの「だからどうよ」という部分で、説得力不足に感じられてしまうのは惜しい。

【雑誌】ヤングキング 5/16 No.10 少年画報社 B5中

 佐野タカシ「イケてる2人」が連載200回記念で2話掲載。毎回好感度の高いラブコメをきっちり作っていて、本当に大したものだと思う。今回のお話も、佐次のイイ男ぶりがしっかり出ていて気持ち良く読めた。サービスシーンは多いけど、それがけして嫌味になったり下品になったりしないところも良いです。一色登希彦「モーティヴ −原動機−」。毎回誉めてるけど今回も良い。画面の使い方がダイナミックでレースシーンも迫力がある。とくに見開きのシーンのアングルはかっこよかった。作:青木健生+画:ありがひとし「鉄板少女」は、2号連続前後編の読切。今は亡き父親から受け継いだ鉄板を駆使してサイコーのお好み焼きなどを焼き上げる鉄板焼き屋台の少女が、プライドを賭けて地元のテキヤ連中と対決……という内容。料理関係の漫画としてはなかなか威勢が良いほうなんじゃないでしょうか。

【雑誌】ビッグコミック 5/10 No.9 小学館 B5中

 作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」。今回は日本料理のベースともいうべき、カツオだしに迫る。なかなか興味深いテーマですな。「美味しんぼ」でも「化学調味料使っているほうがうまいと感じる人が多い」みたいな話があったけど、そういう話になるんでしょうか。ところで「だし」と聞くと、吉田戦車「伝染るんです。」の、かわうそが「だし! だし!」と叫びつつよだれをあふれさせるシーンがどうしても頭に浮かんでしまう。自分は戦車で育った人間だから……。

【雑誌】ヤングマガジン 5/9+16 No.21+22 講談社 B5中

 田中宏の新連載「女神の鬼」がスタート。広島の地でやんちゃに暴れる悪ガキたちの青春と戦いの物語、って感じ。完全週刊連載は、田中宏としては初めてとのこと。ちょっと意外な気もする。宮下英樹「センゴク」では、センゴクと軍神・山崎新平が最後の激突。非常にダイナミックはアクションを見せつけてくれてうなった。次から次へとビシバシ力ある表現が生まれて来ている。宮下英樹は脂が乗って、すごく良くなってるなあ。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 5/9+16 No.21+22 小学館 B5中

 朔ユキ蔵の新連載「ハクバノ王子サマ」がスタート。脱サラして女子高教師に転職した(←という言い方は、教師もしょせんはサラリーマンなので正しくないかもしれないけど)主人公が、女の園に男一匹、ウハウハライフを送っていくというお話になるのかな。前作の「つゆダク」はイマイチな感じだったんで、この連載ではもう少しハジけてほしいもんですが。小田扉「団地ともお」。ともおが案外責任感のあるヤツっぷりを見せたちょっとイイ話。ともおはバカだけどいいバカです。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 5/9+16 No.21+22 集英社 B5平

 和月伸宏「武装錬金」がおしまい。完結編は今夏発売の赤マルジャンプに掲載予定。序盤はアクションもギャグも冴え渡り、非常に面白く展開してて自分としてもかなり燃えたが、蝶野との戦いが一段落してからはやはりちょっとトーンダウンした感がある。キャラが個性的でノリも良い作品だったので、不完全燃焼で終わってしまったのは非常に惜しい。河下水希「いちご100%」。ありゃりゃりゃ、今までさんざんかわしてきたところをやっちゃいますか。これはいよいよ終わりが近いんですかねー。

【単行本】「モモ色クリニック」2巻 ジェームスほたて 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 性に関する悩みを解決するクリニックに勤める、スケベ医師の皆口と美人ナースの桃子が繰り広げるドタバタエロコメ。まあお話面ではなんということもなかったりはするんだけど、ジェームスほたての汁気とボリューム感がたっぷりな絵柄はいつ見ても華やか。抜きに使うにはあっけらかんとしすぎかもなあという気もするけど、目に楽しい作品ではあります。


4/24(日)……大足ッス

【単行本】「S60チルドレン」3巻 川畑聡一郎 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻も面白いです。主人公の音仲晶を中心に、子供社会ならではの人間模様をねっちり描いていくという作品だが、面白いのが晶が基本的に損得勘定で動いている点。例えば規則違反な行為に誘われたときも、全部参加すると不良グループの一員とされちゃうから嫌だけど、全部断ると今度はイジメられるかも……とか計算して何回かに一度だけ参加する。こういう根回しやら気遣いやらで自分の行動を決定しているのだが、その判断基準はいちおう子供レベル。子供生活におけるストラテジーの決定様式を疑似体験できるような感覚がたいへん興味深いし、安易に「子供だから」で片付けず、頭使って描いているのも良いと思う。

【単行本】「CLOTH ROAD」2巻 作:倉田英之+画:okama 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 コンピュータが一体化した布で作られた服。それを仕立てるデザイナーと、着こなすモデルがコンビを組んでバトルしていく……というユニークなバトルアクション漫画。今回、主人公のファーガスとジェニファーは、彼らの所持する特殊な布をめぐって、最強の双子姉妹と戦うハメに。着想がユニークでバトル展開はスピーディで派手。ときどきバトルフィールドの全貌がちょいと分かりにくくなるときはあるものの、けっこう面白い作品になっている。うまく行くとアニメ化とかありそうな素材という気はしますな。

【単行本】「ラブロマ」4巻 とよ田みのる 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 安定してイイです。この巻では星野・根岸カップルの仲はすっかり定着しちゃっておりますが、日常生活の中での新たな発見、周囲の人たちのドラマを楽しく描いてて気持ち良く読ませる。この巻で出てくる脇役キャラではとくに、星野に片想いする女の子・杉本さんの幼なじみである牧村くん、それから新登場のクラストメート女子・冴木さんがいいです。冴木さんは眼鏡をハズすと美人だったりするし。

【単行本】「砂の下の夢」1巻 TONO 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

 砂漠のオアシスを管理する秘術を持つ「ジャグロ族」に属する、チャルとフェイスという性別不明のカップルが、他の民族から選ばれた「見届け人」を連れて、役目を終えたオアシスを撤収する仕事を続けていく……という砂漠を舞台にしたファンタジー。そのオアシスに眠る死者たち、それぞれの想いを丁寧に描いてた幻想的な作品となってて、なかなか美しい出来映え。TONOの品の良い絵柄も、砂漠のイメージになんだかよくマッチしているような気がする。

【単行本】「てるてる×少年」11巻 高尾滋 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]

 最終巻。ラブロマンスとして本格的にお話を作っていたけど、途中のシリアス展開がゴチャゴチャしてて分かりにくかった点は惜しい。序盤のほうはめがね君・忍者である才蔵をショタっ気たっぷりに描いてて萌え萌えだったし、中盤の才蔵としのぶ姫のラブストーリーもアツアツでとても良かったのだけれども。


4/23(土)……かみちゅスケジュール

▼友人方と飲んだり歌ったりして朝まで。久しぶりにヤング感のある飲み会……でもないか。飲み会の席では絶望トークばかりしてたし。なんていうの?傷を舐め合う道化芝居?

▼未読物
【単行本】「S60チルドレン」3巻 川畑聡一郎 講談社 B6 [bk1][Amzn]
▼25日売り
【単行本】「針とオレンジ」 きづきあきら ぺんぎん書房 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「PLUTO」2巻 浦沢直樹 小学館 B6/B5 [bk1:通常版/豪華版][Amzn:通常版/豪華版
▼26日売り
【雑誌】少年エース 6月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社
【雑誌】ガンダムエース 6月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社

【雑誌】近代麻雀ゴールド 6月号 竹書房 B5中

 ダメだ……。最近電車の中で読むのが危険な雑誌になっている。つい吹き出しそうになってしまう。その一番の原因は、ちばゆうこ「鬼ごっこ」(副題:雀鬼と愉快な仲間たち)。今回はちばゆうこの新婚旅行パラオ編の後編なのだが、新婚旅行には雀鬼サマ、そして「雀鬼龍」という呼ばれる龍が随行。そして、ちばゆうこが海に飛び込んでみるときに、雀鬼龍が彼女に「これ(雀鬼龍の胴体)がすべり台だと思って、頭から思いっきり飛び込んでみて」と語りかけたりといった描写が、これまた当たり前のように出てきて、頭がくらくらする。絵のほうも相変わらずすごいレベルだし。そして「鬼ごっこ」の後にダメ押しをくれるのが、作:安田潤司+画:中村毅士「牌の音」。安田さんをはじめとした雀鬼会の面々の表情が素敵すぎる。恐ろしい漫画だ。

 そのほかでは末松正博の新連載「サイボーグM」が開始。これは雀鬼流とは関係なくて、普通に麻雀漫画です。記憶喪失だけど麻雀がむちゃくちゃに強い、改造人間みたいな男の物語といった感じ。あと今号の施川ユウキ「ツモっ子どうぶつ」はけっこう面白かった。森のどうぶつによる麻雀なのに、なぜかラクダだの魚だのタマゴだのが混じっているのが笑える。というかクマ以外は森の動物じゃないね、ちっとも。

【雑誌】コミック電撃大王 6月号 メディアワークス/角川書店 B5平

 鳴子ハナハルの新連載「かみちゅ!」(作:ベサメムーチョ+キャラクター原案:羽音たらく)が始まっていたので買った。なんだかよく分からんけど神様になってしまった女子中学生の、恋や日常とかを描いていくというドタバタ漫画って感じか。今夏からテレビアニメ放映予定のメディアミックス作品。鳴子ハナハルの絵はやっぱり達者で、設定自体はとりあえずよくわかんないながらもまあまあ楽しめた。また見逃していたけど、前号からkashmir「百合星人ナオコさん」も始まっている。というわけで今まで買ってなかったけど、これからは買うことにします。あずまきよひこ「よつばと!」とかもあるしね。これまでは単行本追いでいいかなあと思って買ってなかったんだけど、「百合星人ナオコさん」はページ数少なめなんで単行本とかいう話があるかどうか分かんないし。こうやって購読誌が増えてっちゃうんだよなー。一度買い始めると休刊にでもならない限り、だいたいは続けちゃうタチなんで。

 で、そのほかだと作:あかほりさとる+画:桂遊生丸「かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜」、林家志弦「はやて×ブレード」、画:あらきかなお「フタコイオルタナティブ」あたりをチェック。古賀亮一「ニニンがシノブ伝」はいつもどおり。まあそのほかの連載作品についても読んでいけばおっつけ慣れていくでしょう。

【雑誌】LaLa 6月号 白泉社 B5平

 津田雅美「彼氏彼女の事情」が最終回。最後は登場人物たちのその後を描いてゆったりと〆。最終話は有馬、雪野よりも、むしろ浅葉のほうがおいしい役回りだったかな。そんなこんなでめでたしめでたしできれいにおしまい。なお、5月10日に「彼氏彼女の事情」フィナーレ記念メモリアル増刊というものが出るんだそうな。設定資料集とかが掲載されるほか、単行本未収録短編「な忘れそ」が掲載。時計野はりの新作読切とかも掲載されるのか……。あと小林まさみ「おまけの小林クン」も最終回が近づいていて、次号からは「おまけの小林クン」クライマックス企画というのをやるらしい。


4/22(金)……IEEEにしましょ。

▼未読物
【単行本】「ラブロマ」4巻 とよ田みのる 講談社 B6 [bk1][Amzn]
▼25日売り
【雑誌】月刊IKKI 6月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/7andyicon
▼26日売り
【単行本】「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」9巻 安彦良和 角川書店 B6 [bk1][Amzn]

【雑誌】コミックハイ! 5月号 VOL.1 双葉社 B5平

 昨年8月にいったん休刊したが、中とじから平とじに体裁を変えて復活。判型の変更からも伺えるように、販売ルートを駅やコンビニではなく、書店ルートに絞ってきたものと思われる。ガーリッシュコミックという雑誌の性格から見て、これは妥当な判断でしょう。駅売りやコンビニ売りまで考えると、刷り部数はそれなりに多くせざるを得ないが、今のところこのジャンルが売店などでそうそう売れるものとは思えない。書店売りで適正な部数で続けていき、単行本での回収を狙うというのが現実的なライン。内容のほうは、以前一度出していただけあって、新雑誌のわりにまとまりがある。女の子いっぱいのわりには、あからさまな萌え路線ではないため、さほどギラギラした感じではないので読みやすいと思う。その分、押しは弱いかもしれないけれども。うまく軌道に乗って化けてくれるといいんですけどね。

 で、中身のほうだが大島永遠「女子高生」、倉上淳士「こぎゃるかん」、山名沢湖「委員長お手をどうぞ」、私屋カヲル「こどものじかん」といった、休刊前の主力作品はそのまま引き継ぎ。このあたりはさすがに安定してます。タカハシマコ「エオマイア」は新連載。主人公の平凡な少女の生活が、隕石の飛来をきっかけに大きく変わっていく……といった感じの出だし。可憐な絵柄で作品のクオリティもコンスタントな人なんで、期待できるのではないかと。あと、かがみふみを「ちまちま♥」も良くなりそう。引っ込み思案でなかなか要領よく生きれないちんまりした女の子と、彼女のことをいつも見つめている同じクラスの男子とのラブコメってな感じ。ヒロインの娘さんがちっこくてかわいらしい。

【執筆陣】大島永遠、師走冬子、山名沢湖、桐原いづみ、私屋カヲル、なかま亜咲、寺本薫、倉上淳士、たむら純子、かがみふみを、宮崎麻耶、新井葉月、友美イチロウ

【雑誌】ヤングアニマル 5/13 No.9 白泉社 B5中

 「ホーリーランド」の森恒ニが、ドラマ化ということでその主演の人と対談。森恒ニってけっこうカッコイイ人なんですな。作:雑破業+画:竹内桜「ちょこッとSister」。今回は管理人さんと、彼女のメガネのエピソード。この管理人さんはなかなかかわいらしくて良いです。巨乳でドジでめがねっ娘だし。宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」。由紀が最近ひだりちゃんを放置気味だなーと思っていたが、今回は攻めてきた。ひだりちゃんのほうもサッカーの練習で足を怪我して、「綺麗なままのあたしをあげられなくなっちゃった」とかいってるし。朱に交われば赤くなると申しますか、なんか由紀に関わる人物はみんな脳味噌がゆだってる感じです。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 5/13 No.10 小学館 B5中

 高田靖彦の読切「いい家にしましょ。」の前編が掲載。はねっかえりでしたたかだけど、家作りにかける意気込みは人一倍な二級建築士の八田が、人を幸せにする家を作ろうと奔走する。今回は導入って感じだけど、分かりやすくお話を展開しててさすがに手堅い。乃木坂太郎「医龍」(原案:永井明)は、バチスタ手術開始後に想定外の事態が。このまま手術は不成功に終わるのか。いきなりのピンチをチームがどう乗り越えていくのか楽しみ。

【雑誌】コミックバンチ 5/6 No.21 新潮社 B5中

 作:山田風太郎+画:草壁ひろあき+脚色:呉屋真「伊賀忍法帖」が最終回。最後の対決シーンとかはちょっとはしょり気味だったかなあ。でも作画もしっかりしてたし、個人的にはけっこう好きだった。山田風太郎作品の漫画化としては悪くない部類では。

【雑誌】COMIC LO Vol.16 茜新社 B5平

 巻頭でりえちゃん14歳と町田ひらくが執筆。その後の新鋭ロリ作家と対比ができ、ちょっと面白い構成。鬼束直「サタデーナイトレジャー」。いつもながらすっきりした、素直にスッと描かれたって感じの絵柄が好ましい。初単行本は5月15日発売予定とのこと。タイトルはまだ決まってないのかな。最近この雑誌では個人的にイチオシ作家であるところのうさくん「清くんと先生のフォルティシモ」。ピアノ教室で女の子に告白した少年が、彼女の思わぬエッチぶりにたじたじしつつも、教室の先生もまじえてやりまくっちゃうというお話。ぷにぷにした絵柄がかわいい。あとなんか「へにっ♥」という萌え擬音を今回は多用。天然系のぽやーんとした女の子が笑うさまに付されるものであるようです。そうま竜也「もっちゃんでどんっ!」。めがねっ娘中学生女子、もっちゃんは順調にエッチな娘に成長中。今回もかわいいなあ。

【雑誌】ドルフィン 6月号 司書房 B5中 [定期購読:7andyicon/Fujisan

 巻頭カラーはくどうひさし「若葉のころ」。主人公の女の子が引っ越してきたアパートの隣室は、偶然にも彼女がずっと好きだった中学校のころの先輩。その再会がきっかけとなって二人は恋人同士に、というお話。眉毛が太めのヒロインさんがなかなかかわいくてええです。大きめのシャツを着た姿とかいいっすね。あと、あわじひめじのコスプレ同人カップルシリーズ「コスプレだった。3」は、前回で彼氏が浮気してしまうも、今回めでたく仲直りでほのぼの。この二人のお話は微笑ましくてけっこう好き。オタがオタカノをゲットするという、オタ的にはドリーミングな内容といえますな。

【雑誌】美少女的快活力 Vol.3 光彩書房 A5中

 巻頭はCuvie「HAPPY PEOPLE」。主人公の彼女が実は双子で、これまでも1日交代で入れ替わっていたことを告げられ、そのまま3人でH……というお話。細身のスラリとした絵柄が気持ち良く、お話も楽しく作っている。この人は安定して面白いですね。ゼロの者「旧わすれな」。前に掲載された、妹が結婚した後も精神的にも肉体的にも関係を断ち切れないでいる兄妹の話で、今回は彼らがはじめてしたころのエピソード。若いころ、そして人妻になってからと、一粒で二つの味が楽しめた。じゅくじゅくの汁気たっぷりの描写も相変わらず健在。


4/21(木)……能面 蔵と裏

▼やはりゴールデンウィーク前のこの時期は忙しく、更新ぺースがまちまちになったりしてました。でも今日はちょいと時間がとれたので、たまっていたジャパニメーションをまとめ見。で、この数日で印象に残ったものの感想をば。

▼「GIRLSブラボー[Amzn]は、Second Seasonの最終回。WOWOWに放送局が移り、湯気がスッキリしたのがうれしくてしょうがなかったのか、最初の数話はエッチなシーンが目立った。しかしその後は意外と乳出しとかは少なくなり、なかよしこよしなおともだちがみんなでワイワイやってるぜ〜ってな具合の和み系な雰囲気が強くなっていった感じ。最終話はミハルがセーレン側の人に拉致されて、それを奪還すべくみんなで協力。それなりに盛り上がって大団円。〆の言葉もバッチリ決まって、けっこう晴れやかな気持ちで見終えることができた。作画も安定して良かったし、パーッと楽しむ分には良い作品だったのでは。印象に残ったキャラは桐絵。幼なじみの雪成が好きなのに、ミハルとの恋をバックアップする人の良さが泣けた。

▼「ハチミツとクローバー」2話め。作画がとても良くて面白かった。声のほうも最初は違和感あったがだいぶ慣れてきて、いい感じで見られました。これは今期のノイタミナを代表する作品となるでしょう。世界に名高いジャパノイタミネーションの底力を感じさせます。「甲虫王者ムシキング 森の民の伝説」。何気によく出来てて面白い。主人公のポポくんがカワいく、その他のキャラもけっこうしっかり動いている感じ。あとコーカサスオオカブトムシの必殺技はローリングドライバーであるなど、知られざるムシ知識が身につく。

▼「創聖のアクエリオン」は1話め見たときは微妙かなあと思ったんだけど、2〜3話でずいぶんキャラが立って面白くなってきた。なんかいちいち予想の斜め上を行く、しょうもないキャラのリアクションが楽しい。変身するたびに「きもてぃ〜」だの「きっくぅ〜」だの「もえ〜」だの笑わせんじゃねー、ってなノリがイイです。けっこう勢いあり。「魔法先生ネギま![Amzn]と「極上生徒会」は、TV東京だと水曜の夜に連続してやるんだけど、この二つは個人的には和みタイム。両方ともゆるゆる感があって、おかし食べたりビール呑んだりしながら構えないで見られる気楽さが良いです。あと「フタコイオルタナティブ」は好調。独特のセンスの映像作りが目に楽しい。

【雑誌】モーニング 5/5 No.21 講談社 B5中

 うえやまとち「クッキングパパ」。今回はみんなでとれたてのタケノコを食いまくるというお話なのだが、やたらうまそう。見ててたいへんうらやましくなってきた。山崎さやか「はるか17」はドラマ化決定で、テレビ朝日の金曜ナイトドラマ(23:15〜)で放映開始予定とのこと。ドラマ版「はるか17」との連動番組もスタートするとか。漫画のほうも手堅い出来でコンスタントに面白い。

【雑誌】ヤングサンデー 5/5 No.21 小学館 B5中

 うめざわしゅんの短期集中連載「妄想末期少女」は最終回。自分のついた嘘が一人歩きし、今時の少女のカリスマとしてまつりあげられてしまった主人公が、その嘘への反響に押しつぶされて自殺しようとするところまで追い込まれるが……。ラストが悲惨なことにならなかったのでちょっとホッとした。うめざわしゅんの作画は写実的でけっこううまい。ただちょっとクールすぎて、人を惹きつけるという面では弱いか。

【雑誌】ヤングジャンプ 5/5 No.21 集英社 B5中

 前後編読切で、作:沼田秀樹+画:柳川喜弘「LOST FACE」が掲載。能面の修理を描ける幽明という名の男のもとに、能楽の名家で起きた殺人事件のさなかに割られた秘伝の能面が持ち込まれ、幽明がその謎に迫っていく……というお話。まだ幽明の特殊能力が発揮されていないのでなんともいえないところはあるけど、ミステリアスなムード作りは上々。柳川喜弘の作画もしっかり。中野純子「ちさ×ポン」は最終回。さまざまな紆余曲折のあったカップルの物語だけど、最後はハッピーエンドで気持ち良く締めくくった。途中の展開がけっこうヘビーで、読みごたえありました。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 秋田書店 B5平

 ミッチェル田中「絶対解決まぐれ君」が連載に。読切が昨年の7/8 No.30に掲載された作品だが、主人公は妙な幸運の持ち主で、完全にまぐれの連続で難事件をいろいろ解決しちゃうという異色探偵ギャグまんが。垢抜けないところはあるものの、推理モノのセオリーを完全無視な点はけっこうユニーク。水島新司「ドカベンスーパースターズ編」。楽天の山下勝己が浜崎あゆみファンというだけで、外野スタンドがあゆみコールをはじめ、「浜崎あゆみ命」とかいう横断幕まで出して大騒ぎという驚愕の展開。もしかして選手名鑑のプロフィール欄とか見て適当に描いたのではありますまいね……。まあそれはともかく一球さんが出てきてからの楽天戦編は、なんでもありでけっこう面白い。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 6月号 竹書房 B5中

 今月号からリニューアルで、表紙のロゴも女性誌っぽく変わってるけど、うーん正直なところパッと見の印象は全然変わらんなあ……。相変わらず巻頭は山野りんりんで、巻末もみずしな孝之だし。あ、そういえば三ツ森あきら「OLさんの履歴書」はこれまでよりもさらに下ネタがパワーアップしてる感じがしました。


ページの一番上へ