2005年9月上旬


9/10(土)……これから虹鱒

【雑誌】ビッグコミック 9/25 No.18 小学館 B5中

 柴門ふみ「小早川信木の恋」。ええい、信木はいい。もっと妙子を映さんか。とばかりにストーカー妻・妙子の存在感が際立っている。今回は伸木にズバリと指摘され、彼女はショックを受ける。目が覚めて若い男のほうに行くんかなあと思ったが、なかなかそうもいかないようで。やっぱカナよりも、こっち見てるほうが断然面白いです。

【雑誌】FEEL YOUNG 10月号 祥伝社 B5平 [定期購読:7andyicon

 宇仁田ゆみの新連載「うさぎドロップ」が開始。祖父が年甲斐もなく愛人との間にこしらえた6歳の女の子・りんを、主人公の30男が引き取り、一緒に暮らすことになる……というホームコメディといった感じのお話。ほのぼのしたお話になりそう。宇仁田ゆみは読みやすいし安定感あるしで、手堅く良い仕事してると思います。もともと読切シリーズやってた人だけに、1話1話のまとめ方がうまい。

 野口ともこ「もうすぐ海」は、メジャーでいろんなものを測るヘンな癖のあるおねえちゃんのラブストーリー。主人公のキャラ設定がユニークで、わりと楽しんで読めた。フェティッシュな要素も良いエッセンス。内田春菊の読切「これから死にます」は、内容のわりにけっこう淡々と平和な作品。お話の転がし方がうまくて楽しく読める。内田春菊は「ワイルドハンズ」もほのぼのしてて良い。この人の場合はイヤ〜な話描いても、ちゃんと創作として昇華できてるんであまり不快な感じはしません。そこが南Q太の離婚がらみ漫画とはちと違うところ。まあエッセイ漫画でやられるとヒヤヒヤしますが。

【雑誌】メガプラス Volume24 コアマガジン B5平

 うはー、奴隷ジャッキーはやっぱおもしれー。今回の「台風55号」は、なぜか55個もの台風が直撃する異常現象が巻き起こった日本で、幼女の気象庁長官・山田サチ子が誕生。そのドジッ娘キャラが国民を癒したりするが、台風が頻発する原因は、国民の予想をはるかに超えるものだった。えーとここからの展開はすごくぶっ飛んだモノとなるわけですが、ネタバレになるのでちと書きにくいなあ。絵柄自体はかわいいしエロいのに、なんでこれほどまでにダイナミックにヘンな話ばっかり思いつくんだろう。この人は本当にスゴい。なんかヘンなものが脳内からあふれ出してる、稀有な作家さんだと思う。

 ゆきやなぎ「えろ♥つま」は最終回。夫の不在中にすっかり淫乱妻となってしまった若奥様。しかし夫の帰還ですべてが丸く収まった! 最後のほうの展開は、どう考えてもあり得ない。若奥様エロエロ調教漫画だと思っていたが、終わってみたらけっこうなバカ漫画になった。こういうアホくささはけっこう好きです。

【雑誌】ヤングコミック 10月号 少年画報社 B5中

 ポン貴花田の新連載「天使のマシュマロ」が開始。アイドルマニアである主人公が、アクシデントによってグラビアアイドルをやってる女の子と知り合い、彼女と恋人関係になるというラブラブHコメディ。明るい絵柄でちゃんとエッチもやってて手堅くまとまってる。コンビニ系エロ漫画のお手本的な存在だと思いますねえ。大見武士「いとコイ」は、親族には内緒で恋人関係になってしまったイトコカップルのお話。いちおうイトコなんだけど、田舎だけに親御さんたちにはヒミツにせざるを得ない……という設定。スッキリした絵柄が気持ち良くて、姉モノとしても上々。

【単行本】「でろでろ」5巻 押切蓮介 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 安定して楽しいです。ホラー的なものをネタにしながらも、中身はほのぼのした味さえあるギャグ。絵がうまいかっつったらそうでもないんだけど、独特のけれん味があって、なんか妙に引きつけられてしまう。主人公・耳雄の妹である留渦をはじめ、女の子キャラが案外かわいいってのもあるし。あとキャラ的に欠かせないのが犬のサイトーさんですな。いつも困ったような顔をしてるのがすごくチャーミング。

【単行本】「しあわせ団地」8巻 蓮古田二郎 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻も面白い。はじめ&さなえ夫婦のしょうもない足の引っ張り合いが延々と続く。情けなさ、みっともなさがものすごい勢いでだだ漏れになってて、思わず笑ってしまう。二人の間に愛はいちおうあるのだけど、それがだらしない依存関係っぽくなりつつあるのも味。ところでこの巻では、帯の「この貧乏は本物だ!」という煽り文句を始め、「貧乏」という要素を強く押し出してるんだけど、個人的にはそこは微妙に、本作の面白ポイントとはズレてるような気がする。たぶんこの二人なら小金持ってたとしても似たようなことするだろうと思うし。


9/9(金)……県知事の検知時

【雑誌】ヤングアニマル 9/23 No.18 白泉社 B5中

 宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」。自分愛が募りまくりの由紀が、致命的な失策を。黒川さんは完全にキープしたとばかりに調子に乗って、ご無体なことを要求して自滅。まあちょっと黒川さんの反応も過敏な気はしますが、事後処理についてはサイテーですな。いやー、ぶっちらばってて面白いです。甘詰留太「星の王女さま♥」。優秀な子種を求めて、一人暮らしの平凡な男の元にやってきた異星の王女様が、彼と一緒に過ごすうちに本当に惚れてしまうという同棲ラブコメ。もう本当にいかにも〜なSFおしかけ女房的なストーリーなんだけど、甘ったるいラブラブストーリーを読む快感に浸れた。ベタだけど好き。作:雑破業+画:竹内桜「ちょこッとSister」。ホンマモンの妹キャラ登場か(従妹だけど)。そんなわけで管理人さんは心穏やかならず。しばらく賑やかに展開しそうですな。なお今度の妹キャラは、ショートカットで乳デカめ。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 9/23 No.19 小学館 B5中

 国友やすゆき「社買い人 岬悟」。主人公・岬悟が、かつての部下だが現在は上司である女性と、温泉ホテル買収の品定めのために二人きりで出張へ出かけるという展開。二人が不倫とかしでかすんじゃないかと、岬の奥さんは嫉妬に身を焦がす。いつもながらの国友節、ベタベタな展開を満喫しました。国友先生はけして期待を裏切らない。高橋のぼる「知事ラン子」は今週で最終回。角みたいな飾りのついたヨロイを着込み、「ヒャッホー」と叫んでバイクを乗り回す不良が出てきたのがちょっとうれしかった。

【雑誌】コミックバンチ 9/23 No.41 新潮社 B5中

 うーん、あんまり「これは」という作品はないかなあ。どれもわりと普通な感じ。作:嶋本周+画:三山のぼる「ファウストの女神」は最終回。

【雑誌】YOUNG YOU 10月号 集英社 B5平

 今号の注目は、勝田文の81P読切「Daddy Long Legs」。タイトルどおり「あしながおじさん」を題材にとり、昭和初期を舞台にお話を展開。金持ちの坊ちゃんが孤児院にいた女の子に援助して学校に進ませ、文通を続ける。一方自分が「あしながおじさん」であることは隠したまま彼女と会うようにもなり、二人の絆は両方向から深まっていく……という物語。ところどころでユニークな手紙の文章を差し挟みつつ、物語を軽妙に展開。それがラストに近づくにつれ、暖かいラブストーリーとして結実していく様子がとても良かった。出だし部分がちょっとごちゃごちゃしてて読みづらいかも、とは思ったけど、いい感じで力の抜けた作画も好感度が高いし、心温まる、気持ちのいい物語に仕上がっている。勝田文はしみじみ良いですね。

【雑誌】COMIC P-mate Vol.1 宙出版 B5平

 新創刊ということで試し買い。エロゲー雑誌のP-mateから派生したということもあり、エロゲー原作ネタの作品が中心。自分はエロゲーについてはよく知らないのでなんともいえない部分はあるんだけど、漫画としての出来はちょっと物足りないかなあという感じの作品が多かった。RIKI「SMILE CAT」もこの人にしては普通だし。今のエロ漫画雑誌は基本的に「実用」と「萌え」が2本柱だと思うんだけど、そのどちらにおいても中途半端な感じはした。

 今回読んだ中でわりと良かったのは、ガビョ布のロリロリ漫画「むらさき立志編」あたり。ピザの宅配のにーちゃんを誘惑しちゃうちびっこさんがかわいい。由河朝巳「まわり道。」は、ちょっと切なめな年上お姉さんものストーリーでわりと良い。 あと金平守人ってこういうところでも描いているのですなあ。「おねがいCHUちゃん」という4Pショートギャグが掲載。第6話となってるけど、これはP-mate本誌のほうでやってたんですかね。

【執筆陣】庚、凪妖女、らする、弐駆緒、よしき龍馬、あずまゆき、大波耀子、あいざわひろし、香月りお、RIKI、李KPA、海野蛍、龍牙翔、ガビョ布、四万十曜太、魅野こだま、ブラッド・ビレッジ、命わずか、鮭、前川★工房、のぎまこと、由河朝巳、金平守人


9/8(木)……夢が広かーりんぐwww

【雑誌】近代麻雀オリジナル 10月号 竹書房 B5中

 4コマ2本、三ツ森あきら「雀バカ三姉妹物語」と、有元美保「セレぶりーち」は堅調。あとはどうでしょうなあ。連載モノで目立つ作品があんまりない。近代麻雀系3誌の中では今一番弱い。

【雑誌】モーニング 9/22 No.41 講談社 B5中

 山下和美「不思議な少年」が、今号と次号で前後編、合計160P掲載。今回の舞台は中世ヨーロッパっぽい地。不思議な少年が「復讐心が人間をどれだけ大きくするか」という興味のもと、仲間を皆殺しにされ牢獄に9年間幽閉されていたジプシーの青年の人生に関わっていくという内容。青年はなかなかカッコイイし読みごたえはある。全体的な評価は後半を読んでからだが、まずはグッと引き込まれた。山田芳裕「へうげもの」。古田左介が茶人・千宗易の茶室に招かれ、その奥深さに感激するというエピソード。趣味人同士が肝胆相照らすという感じのお話になってて、なかなか清冽なものがあった。外薗昌也「わたしはあい」は連載再開。自分の意志で動き始めたあいは、人間の予想を超えた動きを見せる。お話が動き出して面白くなってきたような。

【雑誌】ヤングサンデー 9/22 No.41 小学館 B5中

 守村大「パラダイス」。なんか駆け足な展開だなあ。沙東との闘いから1年、ずっと昏睡状態にあったガクトがあっけなく復活。トントンとタイトルマッチまでのぼりつめる。もう150話近くやってる連載なのだから、終わらすにしろ、もう少しじっくりやってほしい気はしますが。

【雑誌】ヤングジャンプ 9/22 No.41 集英社 B5中

 甲斐谷忍「LIAR GAME」の第2シリーズがスタート。今度はゲームの参加者が一堂に集められて、1億円の宝石をチップとして、うそつきゲームに参加させられるという感じ。なんか「カイジ」っぽくなってきたかな。あと今号には、井上雄彦「REAL」の第29話も掲載されている。来週のモーニングでは「バガボンド」も掲載される模様。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/22 No.41 秋田書店 B5平

 馬場民雄「麺屋台ロード ナルトヤ!」。なんかまたしても鞍馬小太郎に女装させてる……。そうするように仕向けている岩鉄はけっこう変態かもしらん。それにしても手をつないで一緒に万博会場回ってトキめいてる、トウヤ&小太郎の仲睦まじさといったらどうでしょう。ほかの女の子キャラが全部かすんでますな。企画・原作:藤見泰高+画:カミムラ晋作「サイカチ」。ん? ノギスの使い方間違ってる? 72mmあるはずのヒラタクワガタが出てくるんだけど、これ絵で見ると62mmのような……。まあそれはともかくヒラタクワガタはイイ。クワガタの中では一番好きかも。水島新司「ドカベンスーパースターズ編」。パ・リーグのプレーオフだというのに、殿馬の打球が自分のところに飛んで来たらヒットにしてやろうと、八百長的なことをしでかさんとするマドンナ。不知火がパーフェクトピッチングをしているというのに何をしておるのやら。なんかこういうの見ると、面白いというよりガッカリしちゃうんだけど……。

【単行本】「オレンジでりばりぃ」3巻 作:ボヘミアンK+画:宗我部としのり ジャイブ B6 [bk1][Amzn]

 コミックRUSHで連載中のカーリング漫画。これまではカーリング部の部費を稼ぐために海の家でバイトして水着姿を披露なんてサービス的な話も多かったが、この巻ではずいぶんカーリングシーンが増えてきた。といっても宗我部としのりだけあって、おっぱいやらパンチラやらのサービスもやっぱり多く、目を楽しませてくれます。ただカーリングが本格的になってきたことでちょっと残念なのが、実穂のユニフォーム。今までのボーリングスタイルのほうがパンチラが多かった。そして乳の揺れっぷりが派手だった。ボーリングスタイルのほうは上半身が白だったので、胸のふくらみ具合とか分かりやすかったし、濡れ透けなどもやりやすかった。今のは黒っぽいかつサイズがぴっちりしているので、投球してもあんまり揺れないのですな。そういうところばかり見るのはどうかと思われるかもしれないが、この作品における魅力の大きな部分を担っているところなので、やはり気になるところではありましょう。まあ読んでるとカーリングの知識も自然に入ってくるし、スポーツ漫画としても何気にけっこう面白かったりはするんだけど。

【単行本】「無敵看板娘」14巻 佐渡川準 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 いつも面白いなあ。キャラがそれぞれ立ってて元気よし。暴力描写があっても、それが嫌味になることはないし、すごく健全にドツキ漫才してる。太田さんの特撮趣味の話とか、美輝の酒飲むとおしとやかになる癖とか、巻数が重なるごとにこれまでの積み重ねを踏まえたヒネリが加わっていくし、読んでて飽きません。少年誌のギャグ漫画の中では、屈指の安定感と楽しさを維持してるんじゃないかと思います。


9/7(水)……夏の役職

▼最近ちょっと踏台踏んでる時間が取れない日が多かったため、アニメの視聴も一部滞っていたりするのですが、10月改変期に向けてぼちぼち追いつくべく前向きに善処中です。ここのところで見た作品の中では、「MONSTER[Amzn]が抜群。クライマックスに近づいてきていて本当に素晴らしいクオリティ。第71話「超人シュタイナーの怒り」なんかはもう泣けて泣けて。長丁場なシリーズだけどまったくといっていいくらい作画に乱れもなく、ずっとハイクオリティを維持。これは本当にすごいことだと思う。

 ちょっと手が回りきらなくなったので切っちゃったのが「ツバサ・クロニクル[Amzn]。まあ途中までしか見てない状態でいうのもなんなんだけど、悪い出来ではないとは思うもののなんか盛り上がりに欠けている。これについては「主人公たちがパラレルワールドを飛び回る」という設定も良くなかったような。いろいろ困難が用意されてても「どーせ次の世界もあるんだから全員大丈夫なんでしょ?」っていう安心感があって、それが緊張感を削いでるきらいがある。いっそ萌えを前面に押し出すとかしたほうが楽しめたのかもしれない。

【雑誌】マンガ・エロティクスF VOL.35 太田出版 A5平 [bk1][Amzn]

 志村貴子の百合漫画「青い花」は好調ですねえ。毎回面白い。甘いだけでなく苦みもスルッと入れてくるあたり油断がならない。今回は雑誌表紙も志村貴子で、お友達二人がええ感じでございました。オノ・ナツメ「リストランテ・パラディーゾ」。老眼鏡フェチという趣味全開な作品ながらも、ちゃんと大人のラブストーリーになってきているのが見事。古屋兎丸「ライチ☆光クラブ」はますますアヤしい雰囲気。少年たちの狂気の世界を妖美に描いている。2話68Pが掲載されててボリューム感も十分。

【雑誌】週刊少年サンデー 9/21 No.41 小学館 B5平

 畑健二郎「ハヤテのごとく!」。ヒナギクさんがかわいいですね。強がってるけど怖がりな様子がラブリー。ほっぺの斜線は魔法の力。椎名高志「絶対可憐チルドレン」は堅調。さすがにベテランだけあって、見せ場シーンの作り方はうまい。

【雑誌】週刊少年マガジン 9/21 No.41 講談社 B5平

 亜桜まる「090〜えこといっしょ〜」。主人公の茶の水が、携帯電話少女のえこを連れて学校へ。新キャラで学ラン着用でボクっ娘な生徒会長女子登場。出てきた瞬間に「そうなるだろうな」と思ったけど、やっぱりツンデレだった。「主人公に片想いする報われないサブヒロイン」好きな私としては、ちょっと良い感じでした。マガジンスペシャルのほうで連載化されている、永吉たける「スミレ17歳!!」はゲストでの登場。ヘンな黒子オヤジによって操作されている人形女子高生・スミレに惚れてしまう、柔道部少年が出現。まさに恋は盲目で、オヤジを無視して突っ走る。このシリーズは下らなくてけっこう好き。なお作者の永吉たけるは、9月13日(火)放映の「バース・デイ」(TBS系・深夜0:25〜)に「新人マンガ家誕生の瞬間」を追うという企画でもって出演するとか。

【雑誌】MUJIN 10月号 ティーアイネット B5平 [定期購読:7andyicon

 今号では楓牙「夏のやくそく」に出てきた弟を溺愛するお姉ちゃんがわりといいかな。本編自体は女教師とひょんなことから同棲することになった男子生徒が主人公で、その姉弟は脇役なんだけど。あとは小峯つばさ「Samen Treatment」が、ハードなエロをやってはいるけど、垢抜けないホッとするタイプの絵柄でちょっと気になるところ。

【単行本】「エマ」6巻 森薫 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]

 ウィリアム坊ちゃんが婚約を破棄するといいだした影響を受けて、エマさんがひげもじゃの男によって大ピンチを迎えるという、暗雲漂いまくりな第6巻。この巻の内容自体はけっこう重苦しいし、エレノアちゃんかわいそーという感じではあるけど、今までにはない緊張感があって新鮮だった。打ちひしがれるエマもちょっと萌えるものがあるし。あと今後の展開がよりダイナミックになりそうなんで、それにも期待かな。

【単行本】「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」10巻 安彦良和 角川書店 B6 [bk1][Amzn]

 「シャア・セイラ編」の後半を収録。いかにして兄妹が育ったか、キャスバルさんがジオン軍に潜り込むに至ったか、などなどが語られていく。昔エピソードだけに、ガンダムキャラたちの過去がいろいろ見られるのが楽しい。ランバ・ラル、ハモンさんの若いころの様子とかいい感じだし、ドズルさんはやっぱいい人だなあと和むし。ちょっと疑問に思ったのは「シャア・アズナブル」かな。この展開だと、セイラは昔から「シャア・アズナブル」って名前はよく知っていたことになるわけだから、ファーストガンダムの最初のほうでもっと激しくピキーンとかいわせててもおかしくないかなと思ったんだけど。まあいいか。

【単行本】「アグネス仮面」6巻 ヒラマツ・ミノル 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 この巻は、帝日プロレスの道場にうさんくさい空手道場の外国人が殴り込んで来るが、アグネス明らかにやる気なし……という内容。1巻分まるまるギャグっぽい話になっている。まあ大和プロレスの残党編はシリアスな展開が多かったので、揺り戻しって感じか。これはこれで「アグネス仮面」らしくはあります。


9/6(火)……サバラかグワシ

▼コアマガジンから10月下旬に「萌えるダイエット」[Amzn][楽天]という書籍が出るそうです。アニメダイエットも取り上げていただけるそうで。いちおう念のため書いておきますが、掲載許諾メールは来てます。内容についてはノータッチなんで、どういう取り上げ方をされてるのかは分かんないですけど。お買い求めのさいは上記のリンクから買っていただけるとありがたいですが、ほかにもっとこの書籍に関係が深い方、親しい方がアフィリエイトのリンクとか貼ってたら、そちらから買われるほうが有益かと思います。

【雑誌】漫画アクション 9/20 No.19 双葉社 B5中

 作:天王寺大+画:清水洋三のコンビによる新連載「CASH」がスタート。ハゲタカファンドの社長である日本人少年が主人公のM&Aで一発やったるでー漫画。アクション掲載作としてはわりと普通かな。国友やすゆき「新・幸せの時間」。さすが国友先生、一級品のベタベタさ加減で激しく迫る。ヒロインの女の子が犯されそうになってるのに、相手の男が「服の上からこすりつけるのがイチバン好き」というヘタレ具合。やることはやっといて、なおかつヒロインは汚さないでおき、主人公たちをさらに深みにずぶずぶハメていくという都合の良い構成が素晴らしい。あと主人公・牧原の鬼の形相を見てオナっている美人OLさんも見事なまでの国友キャラ。国友愛は高まるばかりです。

【雑誌】漫画サンデー 9/20 No.36 実業之日本社 B5中

 作:松田康志+画:檜垣憲朗「闇の馨師 薫」が新連載。香りを手がかりに悪を退治するヒーローが主人公であるらしい。タイトル、絵ともにしょうもない作品になりそうな気配は十分。「馨師」というのが「かぐわし」と読むところからして期待を持たせる。ぶっとんだ展開があるといいなあと思います。東陽片岡「東陽片岡煩悩劇場」。今回は東陽片岡が神宮球場のスタンドでひれかつ弁当を食うシーンがあるのだが、別にその内容が詳細に描かれているわけでもないのに無性にうまそうだった。この人の描く食物って、妙に食欲を誘うんだよね。やはり登場人物が、このうえもない満足を感じて食っているように見えるのが大きい気がする。

【雑誌】コミックPOT 10月号 メディアックス B5中

 巻頭カラー4Pの、イトウゆーじ「ちこくのりゆう」が良かった。スケバン風の遅刻常習者の女の子が、風紀委員のメガネ男子にむりやり迫るという内容。彼女が「好きなら好きって言えよコラ」と迫るシーンとか、ちょっとかわいくて良かったです。山咲梅太郎「素直じゃないの」は、罰ゲームとして地味な男子とつき合うことになっちゃった女子が、だんだん彼のことが好きになってっちゃうという内容。これもまたツンデレなんでしょう。ラブコメとして楽しく読めました。

【単行本】「ラヴ・バズ」3巻 志村貴子 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 最終巻。子持ち、かつ逃亡歴のある女子プロレスラー、藤かおるのみっともなくも微笑ましい生き様を描いた女子プロ漫画。「プロレスの面白み」という面は弱いものの、それを補って余りあるほどに人間模様が面白くて楽しめる作品でした。志村貴子ならではの、さりげなくてキレのある話運びが絶妙。毎回の落とし方とかもうまかった。志村貴子は絵もイイし、お話についても毎回抜かりなく面白い。脂の乗った、旬の作家さんであると思う。まあ旬が来てからもうけっこう経ってますが、好調を継続してます。

【単行本】「放浪息子」4巻 志村貴子 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]

 コミックビームで連載中のこちらもますます面白し。これまでは修一くんの女装を周囲の面々が楽しく見守っているという状況だったけど、そこに恋愛がからんで、人間関係は一気にドロドロに。かわいすぎて罪作りな修一くんを軸に、いろんな本音がぶつかりあっていく構図。中でも高槻さん、千葉さんの美少女二人がどう出るかは注目。それからツンケンしてた感じの美少女タレントの杏奈ちゃんが、今回はかわいさを増しているではありませんか。それとかわいさでいうと、修一くんの友達である女装趣味持ちのメガネ少年・マコちゃんも良い。現実にいたらウザそうではあるんだけど、漫画で見る分にはかわいいし、漫画で見てかわいけりゃそれでいいんだと思います。

【単行本】「よみきりもの」9巻 竹本泉 エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]

 この巻も楽しい。毎回オムニバス形式で、ふしぎなキャラ、ふしぎなシチュエーションを描写。「すこしふしぎ」なようでいて、ときどき「すごくふしぎ」だったりするけど、それでも「まあいいか」って感じになっちゃっているのがいかにも竹本テイスト。ここらへんの太さは、マイナー系でずっとやってきたベテランならではの懐の深さや、さじ加減の妙を感じさせる。恋愛のような恋愛でないような、といった微妙な距離感、なま暖かさも心地よい。

【単行本】「かわいいや」 竹本泉 芳文社 A5 [bk1][Amzn]

 こちらは4コマ系の雑誌で連載された作品。なんか足のたくさん生えたものが好きという、ファンシーショップ経営のご家族の日常を楽しく描いていくという内容。この作品を見ていると、竹本泉って実は4コマ苦手だったんだなということがよく分かる。最初のうちはまともに4コマでやっててなんか窮屈な感じだな〜と思ったら、だんだんぶち抜きのコマが多くなってきて、しだいに4コマ1本+大きなイラストというページ構成に以降。で、最後は完全にストーリー漫画のコマ割りになっていくという具合。やっぱこの人は、かわいいものはでっかく描きたくてしょうがない人なんだなあと実感。絵柄的には4コマにむいていそうでいて、実はそうでない作家さんの典型例かもしれない。まあお話についても、起承転結を明確に定めず、自然体で描いていくタイプだしね。

【単行本】「二十面相の娘」5巻 小原愼司 メディアファクトリー B6 [bk1][Amzn]

 白髪の鬼編がいちおうこれでおしまいかな。このエピソードは二十面相が不在、チコの周囲の人たちが次々と被害にあったり息苦しい展開もあったが、その分緊迫感はあった。終盤はチコも、二十面相の娘らしい頭脳のキレを見せて、したたかに活躍している。今後もシリアスな展開は続くのかな。ときどきホッとするような話があるとうれしいですが。あとチコのおつきのトメさんはいいですね。忠義な部下であり、友達でもある。


9/5(月)……UNDO NOT

▼未読物
【単行本】「ラヴ・バズ」3巻 志村貴子 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「放浪息子」4巻 志村貴子 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「エマ」6巻 森薫 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「よみきりもの」9巻 竹本泉 エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]

【雑誌】コミックフラッパー 10月号 メディアファクトリー B5平 [定期購読:7andyicon/Fujisan

 今号はラーメンをネタにした新人読切漫画特集。ということで君塚祥、アキヨシカズタカ、末広、谷澤史紀、小田村弘毅、筒井りなの6人がそれぞれ読切作品を発表している。この中で良かったのは君塚祥「すあまラーメンアイスクリーム」と、アキヨシカズタカ「ものたん」、谷澤史紀「あせ・あせっ」の3作。

 とくにアキヨシカズタカは、他社で単行本を出したこともある人だけにまとまりがある。博物館の館長をしている祖母から「イイモノ」を見抜ける力のある眼鏡を受け継いだ女の子が、とあるラーメンとその作り手に出会う……という内容。絵柄が気持ち良く、キャラの表情もいい。この人の才能はけっこう買っているので、いいネタと場所に出会えれば……という気がする。君塚祥は、放課後に食べるラーメンに、恋愛話をからめてさわやかに展開。女性系な絵柄なので、フラッパーが適所かどうかは微妙なとこだと思うけど、良い絵と話を持った人だと思うのでまずは実績を積んでいってもらいたい。また谷沢史紀は、めがねっ娘が水着の上にTシャツ+エプロンで、海の家の店員さんをやるという内容。ストレートに自分の萌えを前面に出せている点に好感を持った。

 連載陣では竹本泉「さくらの境」が今回もまったり楽しい。ふたちゃんに甘えられてみたいと、学校の連中がささちゃんに対して秘訣を聞き出そうとするというお話。百合の世界でもツンデレは貴重なものであると。小原愼司「二十面相の娘」、柳沼行「ふたつのスピカ」、岡本一広「トランスルーセント 彼女は半透明」も安定して良い。作:鹿島潤+画:石黒正数「アガペ 犯罪交渉人一乗はるか」は、今回も投げ遣りな描写が続く。コマとコマのつながりとか、アングルとかがいちいちデタラメなこの構成は、見ていてスリリングで面白いといえなくもないが、やはり痛々しさのほうが先についてしまう。さすがに終わらせたほうがいいと思いますよ、これは。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 9/20 No.18 小学館 B5中

 作:西ゆうじ+画:テリー山本の新連載「あんどーなつ 江戸和菓子職人物語」が開始。この作品は文字通りの和菓子漫画。洋菓子職人を目指していたけど就職活動が思うように行かずに苦戦していた女の子が、後継者不足で悩んでいた和菓子屋さんの職人に見込まれ、その店で働き始めることに……という出だし。和菓子の世界はいろいろ奥が深そうなんで、うんちくモノとして面白くなるかも。できればときどき、カラーページを使って写真での和菓子紹介とかもやってほしい。浦沢直樹「PLUTO」。いよいよプルートゥが登場するか?ってな感じ。どんな外見なのか楽しみ。福本伸行「最強伝説黒沢」は、不良退治編にいちおうの結末。ヒーローであるはずなのに、その後の飲み会での姿はひたすらしょうもない黒沢さん。いい人だ……。自作の捕獲網にひっかかって悶えてる姿とか最高。

【雑誌】ヤングマガジン 9/19 No.40 講談社 B5中

 阿部秀司「エリートヤンキー三郎」では、三郎が女装させられゴスロリバンドで歌うことになりそうな感じ。三郎は本当はオタクであるだけに、意外とノッちゃってるところが面白い。いちおう第2部になってはいるけどかわりませんね。市川ヒロシ「2人暮らし」テレビのチャンネルとりっこの話。結局何もうまくいかない二人の様子にほのぼの。同じく二人暮らしなのに、殺伐とした雰囲気をかもしだす「しあわせ団地」とは好対照。しかし二人の離れ難さでは「しあわせ団地」のほうがむしろ上かもしれず。平本アキラ「アゴなしゲンとオレ物語」は落とし方がうまいなー。もう300回以上やってるのに枯れないのは凄い。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 9/19 No.40 小学館 B5中

 小田扉「団地ともお」。ともおが「スポーツ大佐」の中で最大の異色作であるところの「マトリックス編」をきっかけに、自分が生きている世界が仮想現実なのではないかと疑いを抱くという内容。お話としても面白いが、やはり気になるのが「マトリックス編」。どのくらい意味不明なものなのか、ぜひ読んでみたい。「スポーツ大佐」への興味は深まるばかりです。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 9/19 No.40 集英社 B5平

 大亜門「太臓もて王サーガ」。太臓に恋のライバル出現か!? というほどの話ではないが、相手側のあんちゃんもくだらないことをやってて面白い。なんか稲垣理一郎も作者コメントで「毎週楽しみ」とコメントしてるし。

【雑誌】花とゆめ 9/20 No.19 白泉社 B5平

 今回は読切2作に注目。まず藤原未來「青春の1ページめに君の名前を」。男子が告ってつき合いはじめたばかりの初々しいカップルの様子を、微笑ましく描いていくという内容。すっきりした爽やかな絵柄が好印象。淡いタッチは、わりとカッチリした絵柄の多い花ゆめとしては珍しい感じかな。ほっぺの斜線描写は強い武器。あと鈴木ジュリエッタ「カラクリオデット」もなかなか。マッドサイエンティストな博士に作られたアンドロイド少女・オデットが、学校に行きたいと言い出し、自分がアンドロイドであることを隠して入学。そこで友達を作り、だんだん変わっていくという内容。描線はきれいで整った絵柄。お話のほうも暖かく爽やかにまとめていて好印象だった。

 イチハ「女子妄想症候群」。ドタバタラブコメぶりがたいへん賑やかで面白い作品。みんんあで海に行っちゃうよ編だが、「かわいい炯至」が好きな滸に対し、恋愛関係を一歩踏み出したいと願う炯至が焦る……といった展開。いつもの鼻血ドバドバッてなギャグっぽい描写だけでなく、今回は大人っぽさも織り交ぜてきていて、ちょっと新鮮。

【雑誌】桃姫 10月号 富士美出版 B5平

 瀬奈陽太郎「センパイ応用法♥」はいつもながら楽しい。ツンデレ先輩女子と、エロっちい後輩男子が毎回趣向をこらしてまぐわうというお話だが、今回は先輩がガクランを来て男装、そして後輩がチアガール姿に女装してのエッチ。エロでバカでラブラブで面白い。御祇島千明「ウサギ小屋の花嫁」中編。息子にあてがうために連れてこられた嫁が、だんだん性に目覚めてエロエロになり、義父やその他の男とまで関係を持つようになるというヒトヅマスキー向けな内容。こなれた柔らかい肉体の描き方とかがエロくてなかなか。

 RaTe「NFC:3」は、ふたなり少女話。少女から生えたおちんちんがいい感じに頑張ってている。実際の性能は別として(入るか入らないかという問題もあるし)、あれだけ立派だと見ていて気持ちがいい。島本晴海。「ストロベリー苺★TIME」は、「ちゅ〜ぺっと」シリーズの番外編的な趣の新連載。「ちゅ〜ぺっと」でイチゴがつとめていたソープを舞台にして、イチゴ以外の女の子だちの活躍を描いていくという内容。今回はイチゴをライバル視しているけど、なんか努力が実らない、No.2のみかんちゃんのお話。みかんはわたわたあがいているが、憎めない元気な娘さんとして描けていて見てて楽しい。


9/3(土)9/4(日)……命あっての桃種

▼会社泊まりだったんだけど、土日はとくに買うものがなかったので、2日まとめての更新だというのに手持ちの単行本4冊だけ。

【単行本】「S60チルドレン」4巻 川畑聡一郎 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 最終巻。こども漫画でありながら、こどもの純真さだけをクローズアップするでなく、人間関係の軋轢や、いじめにつながることもままある「あいつは違うよな」的感情、子供ならではの姑息な打算、駆け引きなどをしっかり描き出していてハードボイルド。興味深く読める作品だった。ただ、嫌な部分ばかり描くわけでもなく、例えば主人公のヒネた小学生・晶が、遠足に行って一人冷めていたのだが、ちょっとしたきっかけで遠足を思いっ切りエンジョイしてしまう、ヒネているけどやっぱ子供だなあといった感じの心情とかも描いてて、こちらはこちらで楽しく読める。あと晶と光子の小学生カップルのエピソードなんかはほのぼのしてるし。やはり何よりイイのが、子供の心情を描写するときに、自分の夢想や絶望だけを押しつけるだけでなく、そのころの視点に立ってつぶさに思考をシミュレーションできている点。もちろんそのシミュレーションは、実際の自分の子供時代をそのまま再現できてるわけではないかもしれないけれど、そのアプローチはたいへん面白い。独特のコミカルなデフォルメが効いた絵柄も含めて、とてもユニークな存在だった。次回作も楽しみ。

【単行本】「ももいろさんご」8巻 花見沢Q太郎 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻もHしたりHしたりのだらだらした日常を楽しく。いつもの3人娘に、さらに王族の娘さんも突如押しかけてきて、舞台はさらに賑やかに。すごく力を抜いて適当なことをやっていつつ、ちゃんとかわいくて面白いんだから強い。なんかもう熟練の技という趣。

[Amzn]【単行本】「ピピンとピント☆」3巻 大石まさる 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 最終巻。主人公のピント君が旅をしたり、宇宙に行くとかいったりしつつ、行く先々で女の子にモテまくる青春グラフィティ。何を狙っているのかよく分からない、不思議な感触のある作品だったが、やたら賑やかだったしハーレムラブコメとしては楽しかったんじゃないですかねえ。女の子の描写とかも独自のエロっぽさとかわいさがあるし。

【単行本】「PEACH-PIT初期作品集 もものたね」 PEACH-PIT メディアワークス B6 [bk1][Amzn]

 PEACH-PITの連載デビュー作である「Prism Pallette」と、アワーズの増刊号に掲載された「みずたま」全2話を収録。みずたまのほうが発表時期が新しく、絵もきれいになってて読みやすい。「みずたま」は、水球部に集う女の子たちが賑やかに動き回るドタバタコメディ。といっても水球はほとんどやってなくて、学園ドタバタギャグっつー感じ。「Prism Pallete」のほうは、主人公と、子供のころに転校していった幼なじみの少女が再会、彼女を含むハーレムラブコメが開幕といった内容。ヒロインの女の子は「DearS」のレン+ミゥといった感じの造形+性格で、今につながる流れを感じる。絵的にはまだこなれてない時期の作品だけど、これはこれでラブコメやってて楽しく読める作品になってると思う。


9/2(金)……今日からクがつく自由業!

▼↑というのを9月1日のタイトルにしょうと思ってたのにすっかり忘れてた。まあどうでもいい話ですが。

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 10/16 No.5 白泉社 B5中

 甘詰留太「年上ノ彼女」。二人がいちゃいちゃしまくり。今回はおうちにいたらジャマが入ったので、二人でラブホテルに行ってみる、という内容。チャイナ風に髪を結んだアゲハさんの姿がちょっと新鮮。作:永久保貴一+画:増田剛「御石神落とし」は、先祖返り編が終了。昔の日本の、土着夜這い文化を詳しく描いていて面白いシリーズだった。作:あかほりさとる+画:板場広志「マウス〜幕末伝〜」は、「ホントの最終回」と称して特別編。なんか「マウス」本編でも似たようなことやったけど、テキトー感にあふれてて楽しくはあります。すごくしょうもないんだけど、この作品のむちゃくちゃで軽いノリは好きなんです。

【雑誌】ヤングガンガン 9/16 No.18 スクウェア・エニックス B5中

 大高忍「すもももももも〜地上最強のヨメ〜」が好調ということで、今回は綴じ込み付録で2巻の付け替え用カバーあり。通常単行本はもも子が表紙だが、付け替え用はいろはのアップ。付録による売上増大を狙って、単行本のほうはあえていろはを表紙に持ってこなかったのでは……などと思ったりもした。

【雑誌】コミックバンチ 9/16 No.40 新潮社 B5中

 巻頭カラーで新シリーズ連載、うめ「カミサマの地図」が開始。絵柄がずいぶん脂の抜けた感じになってるけど、これはモーニングで「ちゃぶだいケンタ」をやってたうめですね。お話のほうは、都会生活につかれたヒロインが、学生時代からよく来ていた沖縄の地を訪れ、なじみのオジィと呼ばれるおっちゃんによって癒される……という感じ。ゆったりとした雰囲気がなかなか良い。基本的には1話完結のオムニバス形式の読切となる模様。この絵柄だと女性誌とかでもイケるかもしらんですね。

【雑誌】ポプリクラブ 10月号 晋遊舎 B5中

 巻頭カラー4Pは、RIKI「オッパイパイ」。お風呂場でお兄ちゃん格の少年と、妹分の女の子がエッチなことに耽るというお話。短いながらも相変わらずの派手な馬鹿っぽさで楽しい。BENNY’S「僕のきもち」。こちらもいつもながらの年上のお姉さんもの。幼なじみの二人が学校H。お姉さんのほうがにっこり笑う、慈愛にあふれた表情がええですねえ。De「双子と散歩っ♥」は、タイトルどおりそっくりな双子少女と、その兄がローターを入れてエロエロ散歩するという内容。この人の絵柄はかわいいなあ。独特のフォルムの萌え絵だと思う。女の子の眉毛が短めで、ちょっとゲジゲジっぽいのがチャームポイント。このほか、あかざわRED、吉川かば夫、星逢ひろ、ヤスイリオスケ、酒井ヒロヤスといったあたりも楽しく読める作品を描いており、中綴じ雑誌ながら層は厚い。

【雑誌】コミックメガストアH 10月号 コアマガジン B5平 [定期購読:7andyicon/Fujisan

 ichi「CLOSE」はメガストアH初登場。もちもちして瑞々しい絵柄がエロっちくていいです。お話のほうは、弟の学費を稼ぐためにバイトしている健気な少女が、そのバイト先のマスターの申し出を受け、お金をもらう代わりに身体をさしだす……という内容。フェラチオ→パイズリシーンがねっちょりしてて個人的には好みだった。あまぎみちひと「やっぱり君が好き」も初登場。幼なじみ男女が、学校の図書室でのアクシデントがきっかけでくっつくというお話。バサバサした感じのペンタッチに味があって悪くない。


9/1(木)……銀輪オブジョイトイ

【雑誌】近代麻雀 10/1 竹書房 B5中

 青山広美「東風のカバ」。前回あたりからだいぶお話が大きくなってきた。しっかりハッタリを利かせて、自然な流れで読ますあたりうまいなあと思う。オンラインものでちゃんと現実感のある作品にできてるのも良い。福本伸行「アカギ」。鷲津が今回もまた適当なことぬかしてる……。さすがにいい加減アガっといたほうがいいと思うんだけど。ホントーに懲りないおっさんだ。いくら運が太くても馬鹿ではなあ。きちがいじゃがしかたがない……。

【雑誌】モーニング 9/15 No.40 講談社 B5中

 島耕作が表紙。美女とダンス ダンス ダンスしている島耕作がワンダフル。最近の島耕作表紙はインパクトあるのが多いな……。山田芳裕「へうげもの」。織田信長に攻められて敗走するも、収集物は頑として手放さぬ、荒木村重のへうげものっぷりが良かった。あと武の道に生きることを決意しつつも、目の前に逸品があると我を忘れてしまう古田左介も見てて面白い。

【雑誌】ヤングサンデー 9/15 No.40 小学館 B5中

 阿部潤の集中連載「ポルタス」がスタート。現代モノのホラー漫画をオムニバス形式でやるって感じか。なんか絵柄がずいぶん変わったなあ。今回のは井上雄彦調で、ときどき佐藤秀峰調が混じるといった印象。「The 山田家」のころは自分の絵で面白い作品描いてた人なんで、ちょっともったいない気はする。

【雑誌】ヤングジャンプ 9/15 No.40 集英社 B5中

 作:外薗昌也+画:別天荒人「ガールフレンド」の最新エピソードが掲載。今回は、初体験後ギクシャクしてしまったカップルさんの、微笑ましい仲直り話。おでこ広めな女の子がけっこうかわいい。読切、高田桂「銀輪の海」は、生まれ故郷でのレースに出場した日本人自転車レーサーが、父親の前で頑張るというお話。新人ながら、メジャー感のある達者な作画でけっこうよくできてる。あと今号から、「Deep Love」のYoshiが原作・プロデュースをつとめる新連載「もっと生きたい…」(漫画:中人)が始まっている。

【雑誌】ビジネスジャンプ 9/15 No.19 集英社 B5中

 月イチ連載の冬目景「イエスタデイをうたって」が掲載。なんか本当にほのぼのラブコメだなあ。ゴキブリの退治のため、ハルの家に引っ張りこまれたリクオだが、ゴキブリが元気でドタバタ。このままハルの家にお泊まり編になるのかなあ。そろそろまた一段、二人の仲を進展させても良いころではあると思いますが。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/15 No.40 秋田書店 B5平

 ガーン、ムシキングか……。というわけで今号から始まった、作:藤見泰高+画:カミムラ晋作「サイカチ」は、リアル昆虫、ていうかクワガタを使った昆虫相撲漫画。技術的には至らぬ部分もあるが、漫画としてはまあまあかな。作:森高夕次+画:松島幸太郎「ショー★バン」では、涼山中学野球部が、ショーバンキャプテンの元でまとまれた種明かしが少しずつ進んでいる。なんかみんなすごくバカっぽいけど、そういえば中学生なんだし、このくらいでもおかしかないか。

【雑誌】コーラス 10月号 集英社 B5平

 甘夏堂「桜びーだまチョコレート」が掲載。和菓子屋の娘である千代子と、その家に下宿したことをきっかけに婚約することになった教師の青年のほのぼのラブストーリー。上品で軽妙な絵柄と、ほのぼのした雰囲気が楽しい作品。来年の5月号から連載化するそうで、これはちょっとうれしい。といっても半年以上先か……。そのだつくし「Uターン」がまたも掲載。10年間の東京生活のあと、すごすご故郷に戻ってきて町役場に就職した28歳女性が主人公。その同僚の青年との、ラブに発展するか……というつながりをメインに描いた作品。テンポ良くお話を進めていて、読んでて楽しい。サバサバとした話運びで、嫌味がないのも好感が持てる。


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