2005年11月6日コミティア購入物件


2006年1月3日読了分

【同人誌】「スーパーレディレナちゃん 第2部」 木持隆司 <木持アート出版>

 やっぱり木持アート出版は素晴らしい。その素晴らしさについてはふぬけ共和国の新田五郎さんのところのレビューでも語られているが、とにかく異様なエネルギーに満ちあふれたすごい作品を作り続けている。まず絵からして凄い。もお話にならないくらいうまくなく、デッサン、パース、枠線など、さまざまな面が狂いまくりなのだが、とにかく画面上のすべてが独自のセンスと情熱満ちあふれる画風で描き込まれている。

 物語本来は主人公であるスーパーレディのレナちゃんが大活躍する冒険活劇モノを目指しているのだろうけど、お話は作者の気の趣くままにあっちこっちとそれまくり。登場人物たちがいきなり童謡を歌い始めたかと思えば、その全歌詞を紹介し、その曲の由来をとうとうと説明しだす。いちおうレナちゃんを狙う敵方が刺客として、なぜか戦国最強の武田信玄&上杉謙信を送り込もうとするが、その段になると彼らの人物像、業績などを延々と語り始める。いくらなんでも信玄&謙信くらいみんな知ってるだろうし、彼らの人となりが本筋に関係してくる部分はさほど多くないはず。でもそれが170ページ以上ある本全体の3分の1を占める。とにかく作者本人が好きなもの、語りたいものが出てくると、抑えが全然効かなくなってしまうらしい。

 キャラクターたちもみんなヘン。レナちゃんの素っ頓狂かつギャルギャルしい振る舞いはもちろん、自称海洋冒険家であるレナちゃんの祖父、そして同じく冒険野郎であるレナの兄の元太郎も、とにかく頭がハッピー。じいちゃんの性格を語るときには、「親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている」という、「坊ちゃん」のフレーズが何度も使われる。気に入っているフレーズなのだろう。

 サービス精神も旺盛。出てくる女の子はみんなちょっと前の安手のパチンコ屋ののぼりみたいにボインボイン(まあ今のパチンコ屋さんは萌え系とか増えてきたからそんな感じじゃないけど……)。そして本当に、これっぽっちの意味もなくパンチラする。パンツが見えても全然うれしくないのだが、これでもかこれでもかと見せまくる。あまつさえ水着になるし、カーニバル服みたいに派手なヘンなセクシー服に変身したりもする。その汲めども尽きぬ、読者サービスへの熱意にはいつもあ然とさせられる。作者自身は奇をてらってやっているわけではなく、自分の描きたいものを描き、サービスを盛り込んだらこういうものが出来上がってしまった、という感じ。

 ……などと言葉を連ねていっても、実際に木持作品を目にしたときのインパクトには到底及ばないと思う。この人には末永く、独自すぎる道を歩み続けていただきたい。まあいわれなくてもやりそうな感じの人ではあるけれども。

【同人誌】「行き止まり」 アニュウリズム <シカクイハコ>

【同人誌】「遠い過去」 アニュウリズム <シカクイハコ>

 前から独特の雰囲気のある絵を描く人だったけど、漫画のほうも良くなってますねえ。なんともとらえようのないお話なんだけど、ギャグっぽい中に、ちょっと切なさみたいなものが入り混じる、不思議な感触のある作品になっている。とくに「遠い過去」のほうが個人的にはヒット。なんだか愛敬のあるおじさんと、彼のそばにいつもいる女性が、二人乗りUFOみたいな乗物で各地を旅していくという内容。不思議な風景と奇妙な出来事が連続、面白うてやがてかなしきって感じの情緒にあふれてて、ラストシーンはなんだかジーンとくるものがあった。

【同人誌】「人虎伝」 東夷あま <スタッフWHY>

【同人誌】「兜率天の婚礼」 東夷あま <スタッフWHY>

 和風ファンタジーっぽいお話を主に描く作家さん。「人虎伝」は中国系だけど。線自体はラフだが独特の艶があり、しみじみとした雰囲気を醸し出している。コピー誌で1冊1エピソードという形式だが、それぞれのエピソードの完成度が高く、けっこう読ませる。

【同人誌】「取水塔・8」 粟岳高弘 <あわたけ>

【同人誌】「空中線」 粟岳高弘 <あわたけ>

 少女と日常とSF(っぽいもの)とがごく自然に混ざり合ったいつもながらの粟岳節を展開。取水塔は、スク水姿の女の子がヘンなモノに乗って空に浮かんでるシーンが、場違いのようなそうでないような不思議な感触で印象的。「空中線」では主人公の相手となる白い服を着た少女に、なんとなくツンデレっぽさがあって良いかなあと。この人の描く女の子は好きです。

【同人誌】「醜い王と道化の旅」 村山慶 <Night-Marchen>

【同人誌】「骨の夢」 村山慶 <Night-Marchen>

 だんだんストーリー漫画のほうもこなれてきてるかな。この2冊では「醜い王と道化の旅」が個人的には好き。愛を求めて王位を捨てた元王様の人の良さ、それから彼にくっついて旅している道化師のお嬢さんの掛け合いが軽妙で楽しい。

【同人誌】「職人芸・ライヴバージョン」 文山未絵 <中年女と玉虫爆弾>

 やたら細かいセリフと、細かい絵でごっちゃり画面を埋め尽くしていくギャグ漫画。コミカルで気楽な調子かと思いきや、キャラたちが画面から飛び出てきそうな、版画みたいな黒々としたタッチに突如変身したり、変化がたいへん激しい。ガッツリ濃いような、でも軽やかなような一風変わったノリが魅力。

【同人誌】「SHORT HOPE LIGHTS」No.007 <ぴこぴこ。>

 ピコピコリョウの、シンプルながらゆったりしたやすらぎを感じさせる雰囲気のある絵柄が、いつものことながら良い。今回出てきた、犬耳だかぼんぼんだかをつけた、あん肝好きの女の子も笑顔があたたかくて良いですなあ。

【同人誌】「君みたいにかわいい男の子。」 鳩屋モリ子 <ソラリス>

 ボーイズ系。教え子のかわいい男子に告白されてしまった男性教師が、日々過ごすうちにだんだん彼にメロメロになってっちゃうという内容。すっきりした絵柄できれいにまとまってます。

【同人誌】「注文の多いセーラー服」 <逆ギレ刑事+空事象>

 逆ギレ刑事の袴田めらと、空事象のeinが主催したセーラー服本。幅広いゲストがセーラー服に関するイラストコラムを執筆。漫画はあんまり多くないけど、三島芳治が5P、袴田めら、einがそれぞれ8Pの作品を描いている。好きなタイプの絵の人が多かったし、華やかでよろしんんじゃないでしょうか。

【同人誌】「てのひら」 よしづきくみち

 「魔法遣いに大切なこと」の漫画とかえを描いているよしづきくみちのところで、絵はさすがに美麗。この本には「てのひら」「なつみ」の2本を収録。「てのひら」のほうは、親友女子が自分から手をつないでくれなくなり、寂しく思っていた女の子のお話。過去のエピソードをからめて、女の子友情ストーリーをやさしく楽しく展開。また「なつみ」は、小さかったころ片手をなくしてしまった従妹の女の子を見て泣いてしまったことを気に病んでいた少年が、年を経て彼女と再会。こちらは甘酸っぱい青春ストーリーになってて、ほんのり恋心もにじみ出てて甘く爽やか。淡い画面作りも良好な雰囲気を醸し出しててうまいです。

【同人誌】「着道楽すたいるノート」 おざわゆき

 着物に関する短編作品を2本。おざわゆきがかつて商業誌向きに描いた作品を収録したものだそうだが、同人誌で見慣れているキャラの目がまん丸いコミカルなタッチと違って、こちらはオーソドックスな少女漫画スタイルの絵柄。こういうのも描いているんですねえ。お話のほうも着物と出会う喜び、それがつなぐ人の縁を描いてきっちりまとめている。

【同人誌】「LOOP THE LOOP」vol.1 上倉旧 <ロボ音>

 軽やかでシャレた雰囲気のある作風で、不思議な日常漫画を描いている。今回は主人公が海で意志を持つダルマをとってたら、それが増殖して襲いかかってきちゃってたいへーん、という感じ。飄々としたノリがユニークで気が利いている。


2006年1月2日読了分

【同人誌】「蟷螂戦記」1〜2 佐藤直大 <エレキ天国>

 面白い。コミティアで自分が買う本はわりと雰囲気系な作品が多いんだけど、この作品はストーリーとキャラ立てに魅せられた。キャラといっても主人公はカマキリ。しかもオオカマキリではなくコカマキリ、そしてオス。その名も「レイザーエッジ」。彼が、自分の兄弟たちを襲い生き地獄に叩き込んだサソリに復讐するため、旅と戦いを続けていくという物語。2巻の段階ではまだ本命のサソリには到達しておらず、その手下として使われているカブトムシとの一騎討ちが描かれる。このカブトムシも、虫の中では化物のように強い存在。5年以上生き長らえ、コウモリなどを角で突き殺すまでに力をつけたカブトと、レイザーエッジが文字通りの死闘を繰り広げる。

 登場する虫たちはまったく擬人化はされておらず、まんま虫。それが放浪の侍よろしくシブいセリフを吐き、オスとオスの意地を賭けて死力を尽す。なんだか虫であるにも関わらず、やけにハードボイルドなのだ。そしてレイザーエッジのたどってきた道程もかなり壮絶。バトルシーンは迫力満点でテンションが高くて熱血度が高い。読んでて素直にアツくなれた。作画的にむちゃくちゃ緻密だったり、技量的に優れているというタイプではないものの、この人はお話作りのセンスがかなりあると思う。メリハリを効かせてガガッと熱血なストーリーを盛り上げている。これは続きも楽しみです。

【同人誌】「メガネ虫の本」 <信吉茶屋>

 執筆陣は信吉、ぴこぴこリョウ、水野流転、MAKI、三島芳治、作場知生、小田扉、あびゅうきょ、上原昭人。それぞれの持ちページは短いけれども、その中で自分ならではの世界を展開できるユニークな人が揃ってて、個人的にはかなりグッとくるメンツ。とくにぴこぴこリョウ、三島芳治、小田扉、あびゅうきょ、上原昭人は、それぞれのサークルの本も買っていた人だけにお買い得な感じ。いくらで買った本なのかは覚えてないけど……。ちなみに内容のほうは、タイトルどおり「メガネ虫」がテーマ。まんまメガネをかけた虫を描いている人はいないかな。小田扉なんかはメガネも出てこないし。

【同人誌】「ゆけ!うおまんろぼ」 ひるだうおまん <とらうまひつじ>

 ゆるゆるで面白いなあ。これまでもずっと描き続けてきた魚系ヒーロー魚マンが、どんどん適当な存在になってきている。落書きみたいな調子で適当極まるアクションを展開してて、とても下らない。あと魚マンのフォルムは相変わらず魅惑の紡錘形。すごい簡単っぽい絵なんだけど味がある。

【同人誌】「SAMBOMANGA」 青木俊直

 どういう経緯で作られた本なのか知らないけどサンボマスターをフィーチャー。お客さんが何か行動を起こすたびにサンボマスターな人たちが叫ぶ喫茶店の話と、サンボマスターで埋め尽くされた日本社会を描いた話の2本を収録。まあ実のところ自分は音楽方面はうといどころの話じゃないので、サンボマスターの何たるかはよく分かってないのですが(ホームページは見てみました)、漫画のほうは妙な勢いがあって面白かった。こういう漫画を読むと、自分にもっと知識があればもっと楽しめただろうに、とか思ったりする。知識がなかったら調べりゃいいんだけど。

【同人誌】「万里くんのあぶない日常」 渋蔵(比古地朔弥) <ぐんたまカンパニー>

 女装が趣味、だけど別にゲイでもバイでもないあんちゃんの日常を面白おかしく描いたドタバタコメディ。掲載は「漫画の手帖」とその別冊。比古地朔弥ってこんな作品も描いてたんだなあ。軽いノリでまあまあ楽しい。

【同人誌】「軟体生物のおしごと」 安達ミチオ

 あと10か月で9歳という、幼女刑事の活躍を描いていくギャグ漫画。幼女刑事が天然系でかわいく、絵のほうもなかなかうまい。なんかいろいろありそうな事件を、幼女刑事が適当な推理とラッキーで解決してっちゃう様子は、ギャグとして面白く読める。かわいくて良いんじゃないでしょうか。

【同人誌】「ふしぎふしぎ」3 山崎浩 <山崎浩プロジェクト>

 「海は何色!?」と、単行本未収録の「光の街」を収録。ページ数は少ないんだけど、全部ページがカラー、自然や風景の描写もさすがとうならされる美しさ。山崎浩は単行本未収録作品が多くてもったいないですなあ。

【同人誌】「GARAVASSH AR」 呉屋真+草壁ひろあき <スーパーライト>

 コミックバンチで「伊賀忍法帖」を連載した、呉屋真+草壁ひろあきの同人誌で、1997年に「某有名雑誌の増刊号」に掲載されたものとのこと。僧侶の少女と賞金稼ぎの少年が二人で旅をし、さまざまな戦いを生き抜いていく、剣と魔法系のファンタジーストーリー。作者自身も振り返っているとおり、思わせぶりなセリフや、裏設定がいろいろありすぎて、読切作品としてはちょっと消化不良な面も。草壁ひろあきのどこか土臭い、うすね正俊を思い起こさせるようなテイストの作画はけっこう好きです。

【同人誌】「meR」30 <meR>

 長島はちまきによる長編「やくそく」が大半を占める、ほぼ個人作品集。死んだ彼との約束を守りつつ、美術モデルを続けている女性が主人公の青春ストーリー。きっちりまとまった完成度の高い作画で青春群像劇を、ときに楽しく、ときに切なく展開。ページ数は60あり、ボリュームも十分。この人の長めの作品は読んでみたいと思ってたんで満足しました。

【同人誌】「影男4コマダメ劇場3」 あびゅうきょ

 「絶望期の終り」発刊記念のおまけ的4コマ漫画集。影男を主人公にぶっちゃけたギャグをやってて面白い。この中では、影男が「シャレで絶望、絶望って叫んでたら本当に絶望になっちゃったよ…。」と呟いているコマがあるのが印象的だった。こういうこといわれると、あの絶望がどこまでマジでやっているものなのか、ますますもって惑わされてしまう。

【同人誌】「基本四コマ集」 <つゆくさ>

【同人誌】「五百円(2)」 <つゆくさ>

 三島芳治の語り口が本当に独特。ポツポツとしていながら止まらない語り。脈絡がないようで妙に印象的なセリフ。常に未知のものを見つめているかのごときキャラクターの表情。一つ一つの描写に、初めて出会うモノのような感触が常にあって、心の琴線に触れてくる。その感触は未知のようでいてずっと知っていたもののようでもあり。うまくいえないのだけど、読んでいると不思議な心地良さがある。

【同人誌】「なぎさ」 <こんちきどう>

 甘酸っぱさにあふれた1冊。夏休みで地元である海辺の町に帰ってきた年上で幼なじみのお姉ちゃん・渚。彼女が帰ってきてウキウキ状態の主人公の少年だが、渚が実は自分の兄と恋仲になっていたことを知ってしまう。幼い初恋の終わりを描いたお話はとても爽やか。作画のほうもキレがあってピチピチとフレッシュな感触。山田秀樹、もしくはこんちき名義で商業仕事もしている人らしいですね。

【同人誌】「LiFE」 ニシムラカズコ

 ニシムラカズコの過去作品集って感じでしょうか。「橋の上」「政す」「日常の中の非日常」「足長オネーサン」「ラブソングス」「ハピネス」「ブレイク!!!」「星を見ていた」「にっぽんの春」の9本を収録。ガリガリ描き込むってタイプじゃないけど、シャレた味わいながらもオシャレすぎくない、キュートな絵を描く人でけっこう好き。気楽な調子で愛敬のある憎めない作品を描いている。ニヤリと出来る作品が多くてけっこう好きです。

【同人誌】「声の温度」6 おざわゆき

 最終巻。片想いしていた学校の先生が、自分の母親に惹かれていく様子を切ない想いで見つめていた少女が主人公。妹は引きこもり、母は家事をほったらかし……と家庭事情は穏やかでない状態だったが、最後の最後に家族の絆が強まって落ち着くべきところに落ち着いた。切ない乙女ゴコロを丁寧に描いて、ラストはほろ苦くも爽やかに着地。主人公・黄羽根は目がまん丸くて大きないつものおざわゆき調だけど、お母さんは目は普通の大きさ。この人がなんとなく色っぽかったのも個人的には良かった。こんなところでも人妻好きの片鱗が。

【同人誌】「幻想蹴国誌 5.アルニーナ、激しく叫ぶ。」 新谷明弘

 サッカーで戦争をしていく国々の興亡を描いた戦記物も5本めに突入。1本1本のエピソードはそう長くはないながら、群雄たちの物語がじわじわと描き進められていて味のある作品。とくに説明もなくサッカーで戦争をやってるシュールさと、登場キャラたちのマジさ加減の取り合わせが得もいわれぬテイストを醸し出している。こういうのは描写部分はマジであればあるほど面白いっすね。

【同人誌】「クッポと地底のつぼみ」 おがわさとし <おがわさとし雑貨店>

【同人誌】「クッポと蜘蛛男爵」 おがわさとし <おがわさとし雑貨店>

 クッポという小人の冒険というか生活というかを描いていくシリーズ。それぞれは8ページと短いながら、ファンタジー世界を丁寧に構築。絵本のような味わいのある作品。まあもっと長いのを読みたい気持ちもありますが……。

【同人誌】「夜のもひとつ向こうに 菅原克己の風景」 内田かずひろ/保光敏将/山川直人

 菅原克己は、戦中から戦後にかけて庶民の姿を描いた詩を作り続けた詩人とのこと。その菅原克己の詩を絵にしてみたいということで、3人の作家が集まって作った本。自分は菅原克己の作品に接したことはなかったけど、本を読んで納得。漫画やイラスト化された言葉の数々は、この本の呼びかけ人である山川直人の作風と相通じるところが確かにある。平凡な風景の中にしみじみとした叙情があって、なんだか「ああなるほどなあ」と思った。

【同人誌】「縁側のでゅらはん」 ろくろーぶな

【同人誌】「ちえこのかばん」 ろくろーぶな

 かわいくて暖かみのある絵、話を描く人だと思います。縁側のでゅらはん」は、人間に死の宣告をする怪物でありながら、「日本の田舎の村で住民たちに溶け込み、のんびり暮らすことを選んだデュラハンの女の子・ユラさんの物語。心優しい村人に受け入れられた、ユラさんの穏やかな表情が印象的。自然描写が丁寧で雰囲気があるのもいい。そういえばデュラハンって、ひらがなで書くとなんか「ちゅらさん」みたいなのを京都弁かなんかでしゃべってるみたいで、字面的にもやわらかでいいですな。「ちえこのかばん」は、画板を抱えてあちこちで落書きしている女の子が、出会った人に安らぎを与えていくという感じのお話。4コマ形式で短いながら、こちらも優しい手触りの作品に仕上がってて楽しく読めた。

【同人誌】「印度で乱数特別編」 駕籠真太郎

 おなじみ駕籠真太郎の同人誌。商業誌ではいろんな理由で抑えなければならなそうな描写も、同人誌だけに遠慮なくやっている。人間を爆発させたり、アジア系の人たちで遊んでみたりと、ブラックジョークを連発。短いページの中にもネタがガッといろいろ詰まってていかにも駕籠真太郎らしい。


▼未読分

以下の2冊は評論本。文字主体で読むのに時間がかかるので、感想はまた後日。

【同人誌】「漫-乙HiME」 <東京大学漫画調査班TMR>

【同人誌】「灰羽連盟を見る Ver.2005.12.30」 吉本たいまつ

 タイトルどおり2005年12月発行本なのですが、同人誌は同人誌でまとめておいたほうが良いかと思って、便宜上このページに入れておきます。


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